2014年のスマホ販売総数は13億、Androidがシェア81%で初の10億の大台乗せ

SamsungとAppleというスマートフォン・メーカーの2強が四半期決算を発表したことを受け、有力調査会社のStrategy Analyticsが2014年通年のスマートフォン統計をまとめた。それによると2014年にはいくつか節目になる数字が達成されたようだ。世界のスマートフォンの出荷総数が初めて10億台を超え、12.8億台となった。

同時にAndroid OSを搭載したスマートフォンの合計販売台数も10億台の大台に載せ、シェアは81%となった。これに対してAppleは1社単独で15%を占め、1億9300万台を販売した。

Strategy AnalyticsはAppleを除いてメーカー別出荷台数の内訳を明らかにしていないが、別の調査レポートによると、SamsungとAppleの販売台数はほぼ等しいという。2014年第4四半期にAppleは7450万台を売り、19.6%のシェアを獲得し、対前年同期比46%の増加となった。この急成長は新モデルの投入と同時に旧モデルの値下げによるものだ。

IDCが発表した調査レポートでもSamsung7510万台、Appleが7450万台とほとんど等しい。これにLenovo、Huawei、Xiaomiが続いてトップ5を構成する。その中でSamsungだけがシェアを減少させていることが注目される。

Strategy Analyticsの調査によれば、2014年のAndroidのシェアは対前年比で3%ポイント上昇した。これに対してAppleのシェアの減少は0.5%ポイントにとどまった。

一方Microsoftのシェアは3%代のままほとんど変化しなかった。台数ベースではWindowsのモバイルデバイスは2014年に約3900万台が売れ、前年に比べて300万アップした。

利益率は常識外れに高く、180億400万ドルの新記録を達成した。Apple第4四半期(Appleの会計年度では第1四半期)の販売台数、7450万台は前年同期に比べて2350万台も増加している。

Strategy Analyticsのエグゼクティブ・ディレクター、Neil Mawstonは「AppleのiOSは依然として[Androidの]唯一の実質的競争相手だ。Appleは2014年に1億9270万台のiOスマートフォンを販売し、15%のシェアを獲得した。新たに投入された大画面モデル、iPhone 6と6 Plusは高収入のユーザー層に即座に受け入れられ、Appleの成長を再加速することに寄与した」と書いている。

ただしマーケット自体の成長は主として途上国におけるものだ。アメリカ、イギリスなどの成熟市場は飽和状態に近く、成長速度は鈍っている。これに対してブラジルやアジアのような新興市場に注目があつまっている。

「2013年に10億台だった世界のスマートフォン市場は一挙に30%成長し、2014年には13億台となった。この成長は主として中国、インドネシアなどの新興市場が支えた。この傾向は2015にも続くだろう」とStrategy Analyticsのディレクター、Linda Suiは述べている。

「MicrosoftのWindowsプラットフォームは長年にわたってパソコン市場を制覇してきたが、スマートフォンでは苦闘が続いている。MicrosoftはWindows Phoneを製造するパートナーの大手メーカーを得ることに成功していない。またMicrosoftは中国のような新興市場では消費者へのプレゼンスも小さいままだ」と同社の別のディレクター、Woody Ohは書いている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


第3四半期の世界のスマートフォン販売台数は3億台、Xiaomi躍進、Apple巻き返し(Gartner調べ)

世界の携帯電話市場でスマートフォンは66%を占めるまでになっており、2014年の販売台数は12億台と予想されている。いわゆる「プラットフォーム戦争」に関してはAndroidが勝利したが、メーカーに関しては急成長した新興市場での伸び悩みでSamsungとAppleの2強のシェアは低下している。

今日(米国時間12/15)、有力調査会社のGartnerは 第3四半期の世界携帯電話市場の統計を発表した。販売総数は3億100万ドルで昨年同期比(以下同様)20%のアップとなった。AppleとSamsungの合計シェアは37%と7%ポイントのダウンとなった。

携帯電話の全体の販売台数は4億5600万台で昨年同期とほとんど変わらなかった。

スマートフォン市場に関しては、中国のXiaomiが躍進し、初のトップ5入りを果たした。その一方で首位メーカーのSamsungのシェアは減少した。

AppleはiPhone 6に支えられて、3800万台、シェア12.7%との好調だ(他の調査でも同様のトレンドが報告されている)。一方、Huawei alsoもやや増えて3位を確保した(1600万台、5.3%)。

とはいえ、1位のSamsungは2位以下に依然として大差をつけている。同社のスマートフォン販売台数は7300万台、24.4%だった。ただし昨年同期比では8%ポイントの減少だ。携帯電話全体では9400万台、シェアは20%だった(5%ポイントのダウン)。

Xiaomiの販売台数は1600万台、シェアは5.2%で、4%ポイント近くアップした(昨年の第3四半期にはわずか360万台だった)。Gartnerによれば336%と調査した全メーカー中最高の成長率だったという。この爆発的成長は主として中国市場での成功による(シェアでトップとなった)。

Xiaomiの急成長はSamsungとAppleのヘゲモニーに対する挑戦者が現れたという点で大きな影響があるが、その成功の理由も注目される。

一言でいえば、先進国の成熟市場(Samsungが強い)で、ほぼ需要が飽和点に達し、市場の成長は急激に減速したのに対し、新興市場では過去最高の成長が始まったことが原因だ。

Gartnerによれば「地域別にみると、東欧、中東、アフリカでは第3四半期に前年同期比で50%弱という過去最高の成長率を記録した」という。Xiaomi始め中国メーカーはこれらの市場に低価格Androidを当初から売り込んでいた。Samsungにとってもっとも重要な市場の一つである中国で、同社のシェアは28.6%も減少した。

対照的に、西ヨーロッパでのスマートフォンの販売台数は5.2%減少し、減少は3期連続となった。成熟市場ではアメリカが最高の成長率を示し、18.9%の増加となった。Gartnerによれば「iPhones 6と6 Plusの成功によるもの」だ。

GartnerはAppleは「好調を維持し、第4四半期に記録的売上を達成するだろう」という。

メーカーごとの浮沈はあるもの、いわゆる「プラットフォーム戦争」についてはAndroidの勝利ということになったようだ。世界のスマートフォン販売台数2億5000万台ののうち、2位のAppleを大きく引き離して、Androidは83.1%を占めてトップとなった。Windows Phone、BlackBerry、その他OSはすべてシェアを落とした。 Windows Phoneの販売台数は昨年同期とほとんど変わらない900万台だった。Microsoftがこの窮状を簡単に打開できるようには思えない。最終的にはスマートフォンという亡霊を追うのを諦めるのではないだろうか?

スマートフォン以外のフィーチャーフォンも退潮の一途で、販売台数は25%のダウンとなった。

Gartnerはフィーチャーフォンの減少の原因をスマートフォンの魅力によるものというより、エントリーモデルのスマートフォンとの価格差が縮まったことに求めている。スマートフォンは世界の携帯電話販売台数の66%を占めているが、Gartnerの予測によれば、2018年に90%に達するだろうという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook


ITUの2013年レポート―モバイル・ユーザーは地球の全人口なみの68億人、インターネット接続は27億人

今日(米国時間10/7)、ITとコミュニケーションに関する国連機関、国際電気通信連合(ITU)2013年の年次報告書を発表した。その予測によれば、年末までにモバイル網への接続者は68億と地球上の全人口に匹敵する数となる。またモバイルまたは固定回線でインターネットに接続するユーザーの総数は27億人となるという。

1人で複数のモバイル・デバイスを所有しているユーザーもいるとはいえ、世帯あたり96.2%という驚くべき普及率となる。モバイル・キャリヤは固定回線のキャリヤが長年かかってできなかった普及率をまたたく間に達成してしまった。そ一方で、固定回線の電話の契約数は減少しており、世帯当たり16.5%になった。

ITUはモバイル・ユーザーのスマートフォン率については数字を出していないが、ブロードバンド接続は29.5%までゆるやかに増加しており、インターネット接続がある世帯は41.3%に達した。ITUの統計によれば、ほとんどの世帯がなんらかのモバイル接続を利用している。ブロードバンド固定回線の普及率は9.8%に対してモバイル・ブロードバンドは29.5%だ。つまり最近のインターネットに接続するようになったユーザー層を狙うのであればモバイルを主たるターゲットしなければならないということだ。

これは同時にインターネット接続が現在急速に普及している地域とも関連する。ITUによれば途上国におけるインターネット利用率は2008年に12%だったのが2013年末んは28%になるものとみられ、年率18%ポイントの爆発的な伸びとなっている。

ITUは3年連続で韓国を「テクノロジー的にもっとも進歩した国」に選んだ。その11種類の基準にはモバイル、ブロードバンドの普及率、利用しているサービスの種類などが含まれる。北欧諸国、スウェーデン、アイスランド、デンマーク、フィンランド、ノルウェイがその順序で2位から6位までを独占した。イギリスは3位上がって8位になったが、。アメリカは1位下がって17位となった〔日本は12位〕。

あらゆる新しいテクノロジーを利用したサービスを生んでいる国が17位というのは納得がいかないかもしれないが、それはこの順位を決めるあたってはさまざまな要素が考慮されているためだ。たとえば、最近のPewの調査によれば、アメリカの成人の30%が家庭でブロードバンドに接続していない。

今回初めて調査された項目には世界の「デジタル・ネーティブ」人口の割合がある。これは“15歳から24歳で5年以上オンライン・サービスの利用の経験があるものを指している。〔デジタル・ネーティブ人口の割合が多い国は1位がアイスランド、2位がニュージーランド、3位が韓国となっている。日本は少子化を反映して47位だった。アメリカは6位。ただし同年令層におけるデジタル・ネーティブ率では日本は99.5%で99.6%の韓国に次いで2位だった。〕

〔日本版:報告書はこのページから無料PDF版がダウンロードできる〕

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