StepZenが無料のGraphQLツールでAPIマネジメントのビジョンを具体化

StepZen(ステップゼン)は、2020年末に800万ドル(約9億2000万円)のシードラウンドを行うと同時に、APIを統一するというビジョンを掲げて表舞台に登場した。そして米国時間11月23日、同社がAPI管理を簡素化するための2つの新しい無料GraphQL(グラフQL)ツールを発表し、そのビジョンがより明確となった。

StepZenのCEOで共同創業者のAnant Jhingran(アナント・ジングラン)氏は、このグラフを「アプリケーションがバックエンドと通信する方法に対して起こっている根本的な変革」の一部だと捉えている。企業が、ソフトウェアを構築したりシステムを接続したりするために、ますます多くのAPIを使用するようになったため、StepZenは、グラフをAPI管理の中心に据えて、API間のさまざまな接続関係や依存関係をすべて扱いたいと思っている。

複数のアプリケーションを横断して、相互につながっているものに関するすべての情報をまとめていくのは、本質的に複雑な作業だ。例えば顧客に関するすべての情報をまとめたいと考える企業があるとしよう、だがその情報は複数のシステムに分散している。顧客情報、インタラクションデータ、過去の注文の間のつながりをどのように見ているだろうか。そうした情報の1つはCRMから、1つはマーケティングやカスタマーサービスツールから、1つは受注管理システムから上がってくる。

StepZenが目指しているのは、そうしたつながりを作る作業をシンプルにすることなのだ。「根本的なことは、個々の要素があったとしても、必要とされているのはそれらの点と点をつなぐユースケースなのです。なぜならそここそビジネスの真の力が横たわっている場所なのです」とジングラン氏は説明する。

その一環として、同社は本日、2つの無料ツールを公開した。1つ目のGraphQL Studio(グラフQLスタジオ)は、社内のプライベートなものからパブリックなSaaSまで、企業が使用するさまざまなAPIの接続を示すマップやフローを作成するのに役立つ。

ジングラン氏は「開発者は、プライベートなAPIしか扱わないというわけではありませんし、SaaSのAPIだけしか扱わないというわけでもありません。私たちは両方からのアプローチを可能にしたいと考えています。GraphQL Studioは、『ここに未完成のAPIがあります』と示すところからスタートし、お客様が自由に選択して、独自のシークレットソースを加えることができるようにしたいのです」という。

2つ目はGraphQL Federation(グラフQLフェデレーション)だ。これは、組織内のさまざまなグラフを、1つのグラフのグラフに統合し、さまざまなピースがどのように組み合わされているかを企業が確認できるようにするツールだ。このような小さなグラフを連携させることは、StepZenがこのツールで解決したいと考えている、真の課題だった。

彼は続けて「基本的に、複数のチームで構成されたチームには統一されたグラフが存在していません、そのため、アプリケーションがデータをどのように消費するかを考えるときには、複数のグラフを接続して統一されたグラフを作らなけれなならないのです。そして、それを実現するのがGraphQL Federationです」と語った。

彼は、同社は開発者がさまざまなAPI間の接続を構築するための出発点として、両ツールを無料で提供するのだという、そしてより複雑なユースケースに移行したくなった際には、StepZenと契約できるのだ。

「ツールを使い始めると、中には『ちょっと修正したい』『自社のプライベートデータを追加したい』というケースも出てくるでしょう。そのタイミングでStepZenに登録していただきたいのですが、たとえ登録しなくてもこのツールを使って成功していただきたいのです」。

画像クレジット:Orbon Alija/Getty Images

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(文: Ron Miller、翻訳:sako)

StepZenが無料のGraphQLツールでAPIマネジメントのビジョンを具体化

StepZen(ステップゼン)は、2020年末に800万ドル(約9億2000万円)のシードラウンドを行うと同時に、APIを統一するというビジョンを掲げて表舞台に登場した。そして米国時間11月23日、同社がAPI管理を簡素化するための2つの新しい無料GraphQL(グラフQL)ツールを発表し、そのビジョンがより明確となった。

StepZenのCEOで共同創業者のAnant Jhingran(アナント・ジングラン)氏は、このグラフを「アプリケーションがバックエンドと通信する方法に対して起こっている根本的な変革」の一部だと捉えている。企業が、ソフトウェアを構築したりシステムを接続したりするために、ますます多くのAPIを使用するようになったため、StepZenは、グラフをAPI管理の中心に据えて、API間のさまざまな接続関係や依存関係をすべて扱いたいと思っている。

複数のアプリケーションを横断して、相互につながっているものに関するすべての情報をまとめていくのは、本質的に複雑な作業だ。例えば顧客に関するすべての情報をまとめたいと考える企業があるとしよう、だがその情報は複数のシステムに分散している。顧客情報、インタラクションデータ、過去の注文の間のつながりをどのように見ているだろうか。そうした情報の1つはCRMから、1つはマーケティングやカスタマーサービスツールから、1つは受注管理システムから上がってくる。

StepZenが目指しているのは、そうしたつながりを作る作業をシンプルにすることなのだ。「根本的なことは、個々の要素があったとしても、必要とされているのはそれらの点と点をつなぐユースケースなのです。なぜならそここそビジネスの真の力が横たわっている場所なのです」とジングラン氏は説明する。

その一環として、同社は本日、2つの無料ツールを公開した。1つ目のGraphQL Studio(グラフQLスタジオ)は、社内のプライベートなものからパブリックなSaaSまで、企業が使用するさまざまなAPIの接続を示すマップやフローを作成するのに役立つ。

ジングラン氏は「開発者は、プライベートなAPIしか扱わないというわけではありませんし、SaaSのAPIだけしか扱わないというわけでもありません。私たちは両方からのアプローチを可能にしたいと考えています。GraphQL Studioは、『ここに未完成のAPIがあります』と示すところからスタートし、お客様が自由に選択して、独自のシークレットソースを加えることができるようにしたいのです」という。

2つ目はGraphQL Federation(グラフQLフェデレーション)だ。これは、組織内のさまざまなグラフを、1つのグラフのグラフに統合し、さまざまなピースがどのように組み合わされているかを企業が確認できるようにするツールだ。このような小さなグラフを連携させることは、StepZenがこのツールで解決したいと考えている、真の課題だった。

彼は続けて「基本的に、複数のチームで構成されたチームには統一されたグラフが存在していません、そのため、アプリケーションがデータをどのように消費するかを考えるときには、複数のグラフを接続して統一されたグラフを作らなけれなならないのです。そして、それを実現するのがGraphQL Federationです」と語った。

彼は、同社は開発者がさまざまなAPI間の接続を構築するための出発点として、両ツールを無料で提供するのだという、そしてより複雑なユースケースに移行したくなった際には、StepZenと契約できるのだ。

「ツールを使い始めると、中には『ちょっと修正したい』『自社のプライベートデータを追加したい』というケースも出てくるでしょう。そのタイミングでStepZenに登録していただきたいのですが、たとえ登録しなくてもこのツールを使って成功していただきたいのです」。

画像クレジット:Orbon Alija/Getty Images

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(文: Ron Miller、翻訳:sako)

データ統合APIを開発するStepZenが約8.3億円のシード資金を調達

StepZenは、2016年にGoogleに6億2500万ドル(約646億9000万円)で買収(未訳記事)されたApigeeのメンバーが立ち上げた新しいスタートアップで、Apigeeとは違うビジョンを持っていた。StepZenは別々のソースからデータを取り出す単一のAPIを開発し、開発者が複雑なカスタマーエクスペリエンスをオンラインで提供できるようにしている。

米国時間12月22日、StepZenはステルスから出現し、Neotribe VenturesWing Venture Capitalから800万ドル(約8億3000万円)のシード資金を調達したと発表した。

CEOで共同創業者のAnant Jhingran(アナント・ジングラン)氏は、創業者たちはAPIに取り組んできた長年の経験からさらに前進したいと考えていたという。「StepZenは、フロントエンドの開発者がバックエンドにある必要なデータをすべて扱える1つのAPIを簡単に作り利用できるようにするプロダクトです」と同氏は説明する。

これはスムーズで一貫性のあるカスタマーエクスペリエンスを提供するためのサービスだ。eコマースのサイトで注文履歴を見るにしても、バンキングアプリで現在の残高を調べるにしても、さまざまなバックエンドのデータリソースからデータを取り出す必要がある。こうしたリソースに接続するのは手間のかかるタスクであり、StepZenは開発者がシンプルに接続できるようにすることを目指している。

「開発者は、バックエンドにアクセスするコードをデプロイし管理するのに膨大な時間を費やしています。StepZenはその時間を取り戻したいのです」とジングラン氏はいう。

手でコードを書いてデータを引き出すのではなく、StepZenを使えば開発者は構成と認証の情報を設定するだけでバックエンドのデータソースに接続できる。その後、必要な時にデータを取り出して表示するという大変な作業をすべて扱う1つのAPIが作成される。

ジングラン氏は顧客に未処理の注文のリストを提示する例を挙げて説明する。単純なことのように思えるが、データがCRMシステム、注文システム、配送業者にあるとすると、少なくとも3つのまったく異なるシステムにアクセスすることになる。StepZenのAPIはこうしたデータをまとめて引き出し、スムーズにユーザーに提示する。

StepZenには現在、創業者の3人を含め11人の従業員がいる。2021年中には8人程度を新たに雇用する予定だ。CBOで共同創業者のHelen Whelan(ヘレン・ウェラン)氏は、新たな雇用を通じて多様でインクルーシブな企業にしたいと述べる。創業チーム自体が多様だが、さまざまなバックグラウンドや考え方を持つ従業員を雇用して完璧なプロダクトと企業を作りたいと考えている。

ウェラン氏は次のように語る。「最初の10人ほどの従業員は、一緒に働いた人のネットワークを活用して、素晴らしい仕事ができる人を雇用しました。その後は意図を持って拡大し、意図を持って候補者を見つけるルートを探り幅を広げる時間を取る必要があると考えています」。

StepZenは創業してまだ9カ月で、2020年の大半はソリューションを構築してプレアルファユーザーに使ってもらうことに費やしてきた。現在のプロダクトはアルファ版で、2021年前半にソフトウェアサービスとしてリリースする計画だ。

ステルスから出現した同社は、プロダクトの開発を継続し、できるだけ複雑さを取り除こうとしている。ウェラン氏は「我々はバックエンドで難しいことをする方法は知っています。データベースの技術とAPIの技術をメインにすることは止め、開発者が外部で簡単に使えるようにシンプルにしようとしています」と述べた。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:StepZen資金調達

画像クレジット:Andrey Suslov / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)