大げさな釣りタイトルの記事、なんとか診断、トップなんとかのリスト等々で手段を選ばずトラフィックをかき集めたいと考えているなら良い知らせがある。パロディー・ニュース専門サイトのthe OnionがClickHoleという釣りネタでクリックを集めるとBuzzFeedスタイルのサイトをオープンした。ソーシャルメディアのユーザーはこういう記事を拡散することで労せずに大きな反響を得ることができるというわけだ。出だしはなかなか好調のようだ。
現在のトップ記事は「流砂に埋まっていないビヨンセの写真トップ16枚」というものだ。次には「映画の有名シーンはやらせだった・トップ5」(パルプ・フィクションの殺し屋ジュールスは実在しない。サミュエル・L・ジャクソンという俳優が演じていた)とか「誰も聞いたことがない権力者」(それはバラク・オバマという男だ)というような記事が続く。なんとか診断も用意されているが、神がかり的にバカバカしい。
しかしそのうち、「こういう記事をいくら読んでもどこがおかしいのかわからない人々がネットには大勢いる」ということに気づいて暗い気持ちになる。
ClickHoleの運営で最大のハードルはこういうバカバカしい記事を今後も大量に補給できるかどうかという点だろう。願わくばこのサイトが長続きしてFacebookのニュースフィードに笑い(と恥かき)の種を撒き続けんことを。
〔日本版〕the Onion、The Borowitz Report、The Daily Currantはアメリカ版虚構新聞のトップ3。日本のソーシャル・メディアでもこれらのサイト発のネタ記事を真に受けた読者が拡散しているのを見かける。ご用心。アメリカのパロディーニュースはこちらにリストアップされているので参考になる。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)