印刷大手のVistaprintが99designsを買収、スモールビジネスのデザイン・印刷ニーズを一手に引き受ける

Vistaprintは米国時間10月5日、同社の親会社であるCimpressがフリーランスデザイナーのデザインマーケットプレイスである99designsを買収したと発表した(Yahoo!Finance記事)。

VistaprintとCimpressによれば、99designsはVistaprintの一部となるが別のブランドとして運営される。99designsのCEOであるPatrick Llewellyn(パトリック・ルウェリン)氏が引き続きチームの指揮をとり、CimpressとVistaprintのCEOであるRobert Keane(ロバート・キーン)氏の直属となる。

買収の発表では、99designsのフリーランスデザイナーと、Vistaprintを使って看板やバナー、名刺、マーケティング資料を印刷している2000万社のスモールビジネスを結びつけるチャンスだと強調している。これによりデザインと印刷のニーズを1カ所で扱うことができる。

Vistaprintはすでにデザインのサービスに手を広げているようで、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大にともない企業のオリジナルのマスクを作るサービスなどを提供している。

キーン氏は発表の中で次のように述べている。「Vistaprintが99designsとともに未来へ進む原動力は、スモールビジネスを支援したいという我々の情熱です。我々は起業家にとって優れたデザインがどれだけ重要なものであるか認識しています。99designsとVistaprintはビジネスオーナーとクリエイターにとって信頼できるパートナーになるという価値とビジョンを共有し、このことが我々が別々に活動するよりも大きく価値のあるものを作る基盤となっています」。

買収の金銭的条件は明らかにされていない。Cimpressは株式を公開している。一方の99designsは非公開だが、ルウェリン氏は2018年に公開の計画について語っていた(未訳記事)。99designsは2008年に創業し、Accel PartnersとRecruit Strategic Partnersから合計4500万ドル(約47億5000万円)を調達している

関連記事:99designsが1000万ドルを調達し、デザインマーケットプレイスを日本へ

カテゴリー:ネットサービス
タグ:VistaprintCimpress99designs、買収

画像クレジット:Getty Images

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)