すべての離婚が友好的な離婚になることを目指すWevorceが$1.7Mを調達

離婚は人間の最悪の部分を露呈させる、と言われる。しかし、結婚の終結に伴う痛みをなくすことは不可能でも、Wevorceは、少なくとも醜悪でない離婚は可能だ、と信じている。これまでの離婚は、本来なら避けられるはずの紛争を作り出していたのだ、と。Wevorceによると、テクノロジと社会学を利用すれば、離婚に伴うストレスを軽減し、すべての離婚を友好的な離婚にできる、という。

これまでは、離婚でつらい悲しい経験をする人が圧倒的に多かったから、Wevorceが掲げる目標は意欲的でしかも有意義だ。

Wevorceは今日(米国時間11/12)、Foundation CapitalやSam Altmanなどから170万ドルのシード資金を獲得したことを、発表した。これで、Y Combinatorから2013年3月に巣立った同社の獲得資金は、総額200万ドルになった。

今週、Wevorceの協同ファウンダでCEOのMichelle CrosbyにSkypeでインタビューし、新たな資金の用途などについて聞いた。そのときのビデオが、上にある。

離婚のいちばん多い形では両者が自分の弁護士を立てるので、「対立」という雰囲気が醸成されてしまい、往々にして裁判沙汰になる。Wevorceでは、両人が司法資格のある“Divorce Architects”〔仮訳: 離婚介助士〕と一緒に、離婚の法的・財務的・感情的側面を協力的に話し合う。話し合いの過程の一部始終を、Wevorceのソフトウェアがガイドし、従来の離婚にありがちだった障害物や費用の排除に努める。

これまでWevorceが扱った離婚は100件あまりで、その99%は裁判を避けられた。Crosbyによると、合衆国のいちばん多い離婚費用は30000ドル弱だが、Wevorceならその1/3ですむ。

Wevorceは現在、28名のフルタイムの社員が合衆国西部の10のオフィスに配置されている。新たな資金の多くは、全国展開に充てられる。Crosbyによると、Wevorceへの関心は世界中から寄せられているので、今後はサービスの国際化も視野に入れたい、という。

Crosby曰く、Wevorceの目的は離婚のプロセスを軽くすることでも、離婚を容易にできるようにすることでもない。むしろ、このサービスは、関係のほころびを修復して破局を防ぐこともできる。“我が社はあくまでも家族指向であり、離婚指向ではない。和解の可能性があれば、うちのシステムはその可能性を大きく育てることもできる。我が社は、より良い会話の育成を支援する。その会話の結論は、必ずしも離婚ばかりではない。離婚から非難や恥辱を取り除き、すべてが、協調的で納得ずくの会話の結実であるようにしたい。われわれは、二人がその困難な道を歩むことを、助けて支えていくだけだ”。

最近のWebはますます、楽しいことだけを追い求める傾向になっているが(セルフィーデート飲酒)、その一方で微妙で難しい問題に取り組む企業もあることには、安堵の思いがする。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))