Facebookは今年も「今年のまとめ」アプリを公開している。このアプリはユーザーが2014年に公開したコンテンツでもっとも「いいね!」が多かった写真を選んで自動的かつ巧みに今年を振り返る投稿を作成する。
「今年のまとめ」を作るにはFacebookにログインした状態でこのURL http://facebook.com/yearinreviewを開けばよい。「まとめ」はすぐに自動的に作成される。シェアする前にカスタマイズすることもできる。
ほとんどのユーザーにとってアルゴリズムは十分に役立つ。もちろん完璧ではないし、手動で作るのだったら別の写真を選んだかもしれないが、それでも2014年の記憶に残る瞬間をよくまとめていると思う。Facebookが10億人以上の人々にこの複雑なサービスを提供しているというのは、考えてみれば驚くべきことだ。
しかし、悲劇的な例もある。あるユーザーは、娘の死をいやおうなく繰り返し思い出させられることになった。
アルゴリズムは「考えなし」だ。アルゴリズムは与えられた条件に従って一連の決定を下す。しかしアルゴリズムを作動させると、当初は予想しなかったさまざまな「考え」が浮かぶ。ある人を「考えなし」と呼んだとすれば、それは侮辱だろう。しかしわれわれはコンピュータの力によって、無数の「考えなし」なプロセスをわれわれの上に引き寄せている。
Facebookのアルゴリズムの欠陥もその例に漏れない。「今年のまとめ」は繰り返し私のニュースフィードに現れ、楽しそうな背景の前に写っている娘の写真はまるでその死を祝うかのようだ。メニューから非公開にすることはできるが、多くのユーザーはその方法を知らないだろう。
Facebookにはもちろんこれっぽっちも悪意はなかっただろう。しかし今年の「記憶に残る瞬間」を思い出したくない人々もまた多いことだろう。残念ながら現在のFacebookには今年を振り返りたい人たちと今年を振り返りたくない人たちを見分けることは不可能だ。
だから…もし不幸にして2014年があまり思い出したくない年だったらFacebookの「今年のまとめ」は慎重に使うように〔日本版:「今年のまとめ」アプリリンクからカスタマイズを開くと、セクションや写真の追加、削除ができる。また公開範囲を「自分のみ」に設定することもできる〕。 そうでなければ、楽しい思い出を共有しよう。
メリークリスマス!
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)