YouTube Originalsは広告付きで9月24日以降無料化

YouTube Premiumの会員に配信された電子メールによると、YouTube Originalsのプログラムは、2019年9月24日以降、Premium会員以外にも公開される。YouTubeのオリジナルシリーズ、映画、ライブイベントなど、多くのコンテンツがすべてのYouTubeユーザーに無料で提供されるのだ。ただし広告付きで。もちろんPremiumの会員は、これまで通り広告なしで視聴できる。

Premiumに会員なると、その瞬間からシリーズのすべてのエピソードにアクセスできるようになると、YouTubeでは説明している。そしてオフラインで視聴できるようダウンロードすることも可能となる。

また、YouTube Originals番組のディレクターズカットや追加シーンなど、Premiumの有料会員のみが視聴できるコンテンツも、引き続き用意される。

YouTubeは以前に、ビデオプラットフォームの大きな戦略の転換にともない、オリジナル番組を無料で観られるようにするという計画を発表していた。Deadlineの昨年11月のレポートによると、YouTubeは、台本のあるような番組の制作計画を見直し、台本のないショーやスペシャルに注力することを目標として掲げた。すでに、台本による新たな番組の制作も停止しているという。

またそのレポートによると、YouTubeは、台本によるコンテンツで、ある程度の成功を収めることができた。例えば、Cobra Kaiなどは、当時1億回のビューとRotten Tomatoesによる100%の評価を獲得していた。しかしそれと同時に、セレブ番組でも成功していた。例えば、Katy Perry(ケイティ・ペリー)氏の「Will You Be My Witness」や、Will Smith(ウィル・スミス)のグランドキャニオンのバンジースタントなどだ。

Deadlineによれば、このあたりがYouTubeが今後追求しようとしている方向性だという。

これは偶然ではないかもしれないが、最近Varietyは、ユーチューバー向けの新しいクラウドファンディングサービスであるFundoについてレポートしている。クリエーターが、ファンを仮想のミーティングなど、有料のオンラインイベントに招待することを可能にするもの。ただし、このプロジェクトはYouTubeやGoogle自身が立ち上げたものではなく、独立して運営されている社内インキュベーターのArea 120が主導している。それでもこれは、広告や有料会員だけでなく、クリエーターにとっての新しい収入源を生み出すという、YouTubeの大きな関心を反映したものだろう。

今回のPremium会員宛のメールには、YouTube Originalsに関する変更の通知に加えて、「おすすめのダウンロード」機能がライブラリタブに追加されたことも書かれている。これは、YouTubeが固有のアルゴリズムに沿って提案するビデオをブラウズしたり、ダウンロードできるものだ。さらに、YouTube Musicの変更点も挙げている。動画とオーディオを切り替える機能や、「高く評価した曲」など、お気に入りのプレイリストやアルバムから、最大500曲を自動的にダウンロードする「スマートダウンロード」機能の導入などだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)