AWSはAWS Panorama Applianceという新しいハードウェアデバイスをローンチした。このデバイスはAWS Panorama SDKととも利用し、既存のオンプレミスカメラをコンピュータービジョンの能力のある超強力な監視デバイスに変える。
AWS Panorama Applianceの売り込み文句は、生産ラインで部品を点検する、安全な手順や工程が行われているか確認する、小売店で人の流れを分析するといったものだ。「AWS re:Invent」2020テーマは「新しいオートメーションサービス」。つまり「何でも自動化しよう」だ。
ユーザー企業はまず、Amazon SageMakerなどを使ってコンピュータービジョンのモデルを作る。Panorama Applianceは、そのモデルを、ネットワークまたはネットワークに接続されたフィードに対して走らせる。
近くAWSはPanorama SDKを提供するため、メーカーはPanorama対応のデバイスを開発することができる。
Amazon(アマゾン)は以前にも、デベロッパーやエンタープライズに対して監視技術を売り込んできた。2017年にはDeepLensを披露し、1年後に発売した。それを使って開発者はプロトタイプの機械学習モデルを作り、アマゾンはコンピュータービジョンの能力を商用化するためのさまざまな方法を得る。
2018年の記事から引用する。
DeepLensは他のAWSサービスと深く統合されている。AWSのIoTサービスであるGreengrassはDeepLensにモデルを配信する際に利用し、アマゾンの機械学習モデル構築用最新ツールであるSageMakerとも連携する。あらかじめ用意されているモデルを使えば、10分足らずでDeepLensを設定しモデルを組み込んで利用できる。プロジェクトテンプレートの中には、20種類の物体を識別する物体検出モデルや、カメラ画像をヴァン・ゴッホ風に変換するスタイル変換モデルや顔認識モデル、猫と犬を区別するモデル、約30種類の動作(ギターを弾くなど)を認識できるモデルなどがある。DeepLensチームは、頭部の姿勢を追跡するモデルも開発中だ。そうそう、ホットドッグ検出モードもある。
ビデオのための機械学習の開発に関して、アマゾンには大量の経験と大量の議論がある。同社の顔認識ソフトウェアであるRekognitionは抗議と反発に火をつけ、その技術の使用は一時停止に追い込まれた。
そして同社は機械学習をさらに、一般住宅のドアベルカメラであるRingにも搭載しようとした。
それでも企業は、セキュリティや安全、品質管理などのために、機械学習をベースとする動画認識技術を声高に要求している。むしろ新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが長引くにつれて、建物の使用や専有をめぐる新たなプロトコルが採用されるようになり、しかもそれは現在のパンデミックのためだけでなく、今後の深刻さを軽減するスペースやプロトコルのための、先行的計画にも採用されている。
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カテゴリー:ハードウェア
タグ:AWS re:Invent、AWS、Amazon、機械学習、コンピュータビジョン
画像クレジット:Amazon Web Services
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)