「渇きを殺せ」などヘビーメタルっぽい名前のミネラルウォーターなどを販売するLiquid Deathが24.3億円を調達

ある種のおかしな、ひねくれマーケティングとして始まり、人びとの興味を引いてきたサンタモニカ拠点のほぼ創業3年のスタートアップが、ラウンドBで2300万ドル(約24億3000万円)を調達した。同社はオーストラリアアルプスの水をLiquid Death(リキッド・デス)というブランド名で販売している。ラウンドの参加者は、匿名の家族事務所、ペルノリカールグループのベンチャー部門であるConvivialité Ventures(コンヴィヴィアリテ・ヴェンチャーズ)、Fat Mike(ファット・マイク)として知られるミュージシャン、そして以前からの支援者であるVelvet Sea Ventures(ベルベット・シー・ベンチャーズ)だ。

もともとロサンゼルスを拠点とするスタートアップスタジオであるScienceの助力を受けて設立された同社は、これで合計3400万ドル(約35億9000万円)強を調達したことになる。

私たちはLiquid Deathの創業者であり、元West Coastエージェンシーの幹部だった、Mike Cessario(マイク・セサリオ)氏から、創業後まもなく話を聞いた(未訳記事)。その当時の彼は、もし彼の缶入りの水をヘビーメタルっぽい名前にすれば、Rockstar(ロックスター)、Monster(モンスター)、Red Bull(レッドブル)といった甘いエネルギードリンクたちに対抗できるだろうと主張していた。

確かに、私たちがこの製品で気に入っている点の1つは、「murder your thirst.(渇きを殺せ)」というそのキャッチフレーズだ。(なんといっても、これはアルミ缶に詰められた水に過ぎないので、他の差別化要素を探すのは難しいのだ)。

明らかに、Whole Foods(ホールフーズ)も含め、世間の人たちの多くが、製品を売る同社の独創的なマーケティングを十分におもしろがっているようだ。Velvet Seaが2020年2月に、Liquid Deathの900万ドル(約9億5000万円)のシリーズAラウンドを主導したのとほぼ同時に、Whole Foodsはこれらの缶を棚に並べ直した。

Liquid Deathは、カリフォルニアの1000店を超えるセブン-イレブンの店舗でも販売されており、また当然のように消費者への直販も行われている。顧客はオンラインストア上で、ミネラルウォーターあるいはスパークリングウォーターを選ぶことが可能で、他の品目も充実しつつあるストアでは、Tシャツやパーカーも購入することができる。

ロング缶12本パックは16ドル(約1690円)だ。また「Hydrate or Die(潤すか死か)」Tシャツは26ドル(約2750円)だ。

カテゴリー:VC / エンジェル

タグ:Liquid Death 資金調達

画像クレジット:Liquid Death

原文へ

(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。