「スティーブ・ジョブズの遺言+ダウ・ジョーンズ+Apple新本社=GoogleがAppleを買収」だって? しかし、いかにナンセンスなニュースでもアルゴリズムによる株式の高速取引には影響が出た。
今朝(米国時間10/10)、ダウ・ジョーンズは「GoogleがAppleを90億ドルで買収する」というフェイクニュースを流した。ニュースはすぐに削除されたが、Appleの株価は一瞬2ドル近くアップして158ドルになった。ただし株価はすぐに平常に戻った。
フェイクニュースの内容はだいたいこういうことだった。ラリー・ペイジとスティーブ・ジョブズは、GoogleのApple買収について2010年から話し合いを始め、概要はジョブズの遺言に書かれていた。これによるとGoogleによる買収の発効は明日で、Googleの株主は1株について9株のApple株を得る。これは総額で90億ドルに相当する―人間の目から見ればバカバカしい限りだが、ボットは真に受けた。
このドラマを最初に報じた9to5Macによれば、ダウ・ジョーンズはただちに声明を発表し、このようなフェイクニュースが配信されたのは「技術的エラーによるものであり、誤ったニュースは速やかにすべて削除される」と述べた。
しかし人間の反応はアルゴリズム取引に影響が出るのを防げるほど速くなかった。われわれは遠くからあれよあれよと目を見張っていたわけだ。株式取引のやり方が明るみに出ると、その大きな部分が幼児以下の知能のボットによって牛耳られていることに非常に苛立たしい思いをする。キーワード検索、感情分析、トレンド認識(そのトレンドを作っているのは別のボット仲間)、その他のマジックワードをいくら重ねても今回のような突拍子もない事故が起きれば何の役にも立たないことがはっきりした。
私は時系列データを少し集めてみたが、フェイクニュースの配信で突然株価がアップしたことは誰の目にも明らかだ。その後ニュースが嘘だということが認識されると大量の取引があって株価は平常レベルに戻った。
画像: Bryce Durbin
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)