先週のTechCrunchから大きな話題をピックアップして紹介する。
ビッグニュース
Siri、Alexa、Google Assistant、Facebook Mなどはただのデジタルアシスタントではなく、シリコンバレーのAIワークフローの入り口だと暴露する報道が相次いだ。ちなみに「AIワークフロー」とは、ユーザーの質問の意味を理解するために、多くの外部契約者が人力作業を行っているという意味だ。
今週Apple(アップル)は、ユーザーがSiriにリクエストする音声情報の扱い方を全面的に変更し、ユーザーは自分のプライバシーがどう扱われているかを正確にわかるようにする、と発表した。
その大きな変化とは、Siriの録音データをチェックする「グレーディング」と呼ばれる処理にサードパーティー作業者が関与しなくなること、および、ユーザーが明示的にオプトインするプロセスができることだ。Appleは明確に謝罪したが、これはMacBookのキーボードが今も問題ないと思っている会社にとってはかなり異例だ。
こうした状況はいくつかの理由で非常に重要だ。第一に、Appleが消費者のプライバシーを重視する態度を明確に示したことで、他のIT巨人らも追随する可能性がある。第二に、Appleの消費者向けデジタルアシスタントは最低水準にあり、Siriは明らかにAlexaやGoogle Assistantより劣っているので、今回の変化で受けるダメージは大きく、自社技術を改善するためのデータが減ることを意味している。
一連の失敗は、特別ひどいものではなく、扱っていたのは名目上ユーザーにつながりのないデータではあるが、オーディオデータの扱いをもう少し慎重ですべきだったことは間違いない。The Guardianなどの報道が、業界のこうした「一般的」慣行を暴露したことが良い変化をもたらしたと思われる。
関連記事:アップルはSiriの音声クリップのレビュー方法を抜本的に見直しへ
今週のトレンド
大きな会社の大きなニュースをいくつか紹介する。リンク先に詳しい記事がある。
- 任天堂のポータブルがもっとポータブルになった
Nintendo Switchは同社に莫大な成功をもたらした。今回の新製品はポータブル性とシンプル性に力を入れたもので、DSシリーズの後に取り残された市場を狙ったものかもしれない。詳しくはこちらの記事を参照されたい。
関連記事:Switch Liteは任天堂ファンが納得するポータブル - 元Googleエンジニアが起訴される
自動運転技術の第一人者、Anthony Levandowski氏は、議論になったWaymo-Uber裁判の中心人物でもあるが、このたび企業秘密の窃盗および窃盗未遂で33件の罪で起訴されて再び注目を浴びることになった。
関連記事:Anthony Levandowski, former Google engineer at center of Waymo-Uber case, charged with stealing trade secrets(未訳) - Appleの次期ハードウェアイベントがもうすぐやってくる
Appleは今月のiPhoneイベントの招待状を報道関係者に発送した。
関連記事:アップルがiPhoneイベント告知、新モデルは9月10日に発表へ - Jack Dorseyハックされる
TwitterのCEO Jack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏は8月30日に自分のTwitterアカウントがハックされて爆破予告や人種差別発言が発信されたことで、サービスの暗部を味わうことになった。
関連記事:Twitterのジャック・ドーシーCEOのTwitterアカウントが乗っ取られる
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )