お店ではなく料理1品ごとにレビューできる「SARAH」が2.5億円調達、データ販売事業開始

お店ではなくメニュー単位で料理のレビューを閲覧できる「SARAH(サラ)」を運営するSARAHは2月4日、三井物産、ハウス食品グループ、ハウス食品グループイノベーションファンド、Hedden Gems、東松山起業サポートから2億5000万円を調達したと発表した。

会食、デート、友人との食事会などのために、レストランやカフェをインターネットで探す機会は多い。食べログやぐるなびなど、レビューや評価をもとにレストランを探して予約できるサービオスはすでに僕たちの生活の中に浸透している。

そんななか、他とはちょっと違った方法でグルメレビューサービスを提供するのがSARAHだ。同サービスの一番の特徴は、お店単位ではなく、そこで提供される料理1品ごとにレビューを閲覧できることだ。例えば、すごく美味しいラザニアが食べたくなり、評価の高いイタリアンレストランを検索したとしても、時にレストラン自体の評価は高くてもラザニアはあまり美味しくなかったということもある。その点、SARAHでは自分が食べたい料理単位でレビューを確認できるので、自分が食べたい料理が決まっているのならば、”ハズレ”は少なくなる。

SARAHは2015年のリリース以降、これまでに約42万件のレビューがサービスに投稿され、MAU(月間アクティブユーザー数)は50万人を超えるという。

そのSARAHは今回新たに2億5000万円を調達し、グルメレビューアプリの運営に加えて新たな事業を開始する。企業向けに料理データを提供する「Food Data Bank」だ。これは、SARAHに蓄積されたレビューの点数データや、ユーザーが投稿した文章を言語解析したデータを企業に販売するというもの。

他のグルメサイトとは違い、SARAHには料理ごとのレビューデータが蓄積されている。だから、今特に注目されていて評価の高い「唐揚げ」がどんな特徴を持っているのか、などを分析することが可能だ。例えば、最近になってレビュー数が急上昇した唐揚げに、ユーザーが「大きくてジューシー」、「スパイスが効いていておいしい」などと投稿していれば、今は大きくて、スパイシーな唐揚げがウケるなどと分析することができる。これは常に新メニューを作り続けなければならないコンビニや外食チェーンなどにとっては貴重なデータだ。

SARAHはこのFood Data Bankをまずは分析済みのデータを個別販売するという形でスタートさせるが、将来的にはデータ抽出ツールを開発し、それに対してサブスクリプションモデルを展開するなどを検討しているという。

投稿者:

TechCrunch Japan

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