このカスタムメイドの「超魚眼レンズ」は自分の後ろを写すことができる

普通に写真やビデオを撮っている人ら、超広角レンズ以上が必要になることはほとんどないだろう。でも、なぜ普通? このとんでもないカスタム魚眼レンズは画角が270度、すなわちレンズを取り付けたカメラより後ろを見ることができる。まあ、カメラをレンズに取り付けたというべきかもしれないが。

Lens Rentalsの作ったこのレンズは外観からしてちょっと面白い商品ではあるが、間違いなく本物だし、もしかしたら役に立つかもしれない。 どうやってこれを組み立てたかを詳しく説明するドキュメンタリーも素晴らしくて(少なくとも私はそう思った)、レンズの組み立てがいかに複雑な作業かを教えてくれる。もちろんこれが標準ではないが、それでも。

このC-4 Optics 4.9mm f/3.5 Hyperfisheye Prototypeと名付けられたもの(以下「レンズ」)が最初に登場したときは エイプリルフールのネタか、せいぜい半分本気だと思われていた。「空飛ぶ円盤」、別名 Light Bender、別名 全魚眼レンズの母、などと呼ばれ、付属のもっともらしい光学図面にはカメラの後方約45度からやってきて画角の端に入る光の経路が示されていた。

いいんじゃない? だってばかげてるから。それが理由だ!

そしてこの美しきろくでなしたちは構わず作り続け、その結果は想像通りのバカバカしさだった。180度以上を写すレンズはたしかに存在するが、270度は相当先を行っている。そしてこれが出力結果だ。上が元画像、下が処理済み。

当然スナップ写真に使いたい人はいない。高解像度で撮影したものを処理して通常の視野に戻す非常に特殊な写真か、VRやAR体験に使うのだろうか。

カメラは、レンズを支えている足の間にマウントする必要があり、おそらくかなり厄介なプロセスになる。巨大なレンズキャップ、というか「レンズ・ヘルメット」は逆置きスタンドになって作業を楽にする役目も果たす。

これは楽しいプロジェクトであり、世界におかしなものを1つ(厳密には2つ、2番目を作ったから)追加することになるので、私は心をこめて応援する。残念ながらこれは「情熱プロジェクト」のためレンタルはできないので、当面は画角220度のNikonの6mm f/2.8あたりを使い続けるしかないだろう。そもそも何がしたいんだっけ?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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