Galaxy Foldについて、私はここでたくさん書いた。このデバイスを手元に置いて1週間経った後で、現在進行形のデバイスのサガとは無関係の入り混じった感情が残った。長すぎて読まなかったというタイプのこの記事は、有望だが若干洗練されておらず、手が出せないほど高価という第1世代デバイスについての話だ。
もちろん、我々がどうしてもこのデバイスをおすすめできなかった本当の理由はこのデバイスに伴う問題が大きい。サムスンは初期ユニットの一握りをレビュワーに提供し、そのうちのいくつかがスクリーンに損傷がある状態で返された。同社は当初その問題を軽く扱ったが、最終的には謝罪して把握できたことを発表し、発売日を後ろにずらした(新しい発売日はまだ公表されていない)。
Galaxy Foldは本来なら4月26日に発売されるはずだった。そして4月22日までは、サムスンは予定通り発売するという楽観的なタイムスケジュールでいた。しかしながら実際のところ、タイミングには常に疑問符がつきまとっていた。デバイスは公式には2月のイベントで公開された。1週間後のMWCでデバイスに近づいて見ることができたが、それでもガラスとビロードのロープの向こうに展示されていた。サムスンはまだプロダクトに自信を注入していなかった。
その後、ファーウェイが自前のフォルダブル(未発売)端末でるHUAWEI Mate Xのハンズオン機会を我々に提供した。ハンズオンの時間は限られていて係員がずっと我々の周辺をうろついていたが、それでもデバイスを手にすることができた。
さしあたって、サムスンは厳重封鎖モードだった。我々TechCrunchも含むレビュワーは同社の要請を受けてデバイスを返却した。端末貸し出し1週間というのは計画通りだった。というのもサムスンはその端末を別のレビュワーに貸し出すからだ。しかし相次いだ破損により、貸し出しは当面中止だろう。
特記すべきは、Galaxy Foldのディスプレイは驚くほど壊れやすいとする長い分解レポートを出したiFixitにレポートを取り下げるよう、サムスンが説得したことだ。レポートは、サイトの立場と分解におけるサムスンの役割について説明する長いノートに置き換えられている。
我々はGalaxy Foldのユニットを信頼できるパートナーから提供された。パートナーを通じてサムスンはiFixitに分解レポートを取り下げるようリクエストしてきた。我々には分解レポートを削除する義務や法的根拠はない。しかし我々がデバイスをより修理可能なものにするのに同盟関係にあるこのパートナーを尊重するという観点から、我々は正式にGalaxy Foldを購入できるようになるまで分解レポートを公表しないことに決めた。
もちろん、なぜこのレポートがサムスンをうんざりさせたかを理解するのは簡単で、すでに問題となっている状況にレポートがさらにかなりのダメージを加えていたと想像するのは難しい。我々は他の数十のサイトと同じくこの分解レポートについて記事化した。ディスプレイが十分に補強されておらず、スクリーンの後ろに埃がたまらなければ素晴らしいギアシステムだとするiFixitのレポートにより、個人的にはプロダクトをよく知ることができた。
実際、サムスンの初期発見はiFixitのものとかなり似通っていた。
ディスプレイに関して報じられた問題の検査から明らかになったことは、ヒンジ部分のトップとボトムへのインパクトと関連している可能性があるということだ。デバイスの内部にあるものがディスプレイのパフォーマンスに影響していることも明らかになった。
こうした調査結果から、Gorilla Glassのようなスクリーンをカバーするものがないこのプロダクトが実生活のストレスに耐えることができるのか、多くの人が懐疑的な目を向けることになった、コーニング社はすでにフレキシブルな素材の開発に着手していることを明らかにいしているが、サムスンは待つことにさほど興味がなかったようだ。
過去を振り返ると、テクノロジーをマーケットに持ってくるプロセスは、注意深く楽しみながら前に進め、その後、最終ゾーン前の数ヤードで潜在的に不注意のスプリントを行うようなものだ。サムスンはCES 2011からフレキシブルなディスプレイの技術を展示してきたが、今年に入って行く先に悪運の前兆を認識したのは疑いの余地がない。中国のRoyole(ロヨル)はすでにデバイスを立ち上げ、Galaxy Foldの発表があった翌週に、我々はファーウェイのハンドセットとTCLのリファレンスデザインを目にした。Xiaomi(シャオミ)はほぼ同時期に自社のプロジェクトを見せつけ、リークはMotorola(モトローラ)のような企業との競争を意識していることを強調していた。
サムスンは消費者向けデバイスを最初にマーケットに投入したかった。それは失策だった。しかし我々がこれまで指摘してきたように、サムスンは過去にもっとひどい経験をしている。これは主に2つの理由でGalaxy Note 7の第2幕ではない。
- プロダクトは公式に出荷されておらず、これらのデバイスは(かなり公式の)ベータ延長のようなものとして考えることができる。
- 何か爆発したわけではなく、Galaxy Foldは航空会社から禁止されていない。
しかし幅広くとらえると、2つの疑問がある。
- サムスンにとって何を意味するか
- カテゴリーとしてのフォルダブルにとって何を意味するか
私が考えるに、この2つの疑問への答えは同じだ。その答えとは、電話であるということだ。このカテゴリーは、消費者の需要によって生き死にするということで、サムスンの愚かな失策でではない。
ファーウェイは、自分たちがどんなことを成し遂げられるのかを示す絶好の機会を得た。継続している法的トラブルでMate Xを米国に持ってくるのが難しくてもだ。そして最初のGalaxy Foldがいかによく売れるかにかかわらず、サムスンはこの後に続くものを準備中だ。爆発問題が片付いた後、サムスンが巧みな横柄さでいかにGalaxy Noteを展開したか覚えているだろうか。8ポイントバッテリーの試験により、バッテリーの安全性を懸念から機能に変えた。
もちろんこれはサムスン、そしてGalaxy Foldにとって短期的には停滞となるだろう。サムスンが苦心して当初の問題を解決したと宣言し、発売日を正式に発表しても、消費者は賢くも用心深くなるだろう。今回のケースに応用できるGalaxy Noteの失敗から大きく学んだことがあるとしたら、それは企業が「すべてクリア」と宣言するのにかなり心を砕くことになるだろう、ということだ。Galaxy Note 7は2回リコールしたことを覚えておくべきだ。
しかしGalaxy Note 7のように、こうした初期の不運はフォルダブルの未来、またはサムスンの決算にほとんど影響を与えないだろう。
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(翻訳:Mizoguchi)