昨年秋のiOS 12でApple(アップル)はSiriショートカットをリリースした。iPhoneユーザーが自分専用の音声コマンドを作ることのできる新しいアプリだ。米国時間5月16日Appleは、Global Accessibility Awareness Day(GADD)を祝って、アクセシビリティに焦点を当てた実用的なSiriショートカット集を公開した。あわせてApp Storeにもアクセシビリティ向けの機能やコレクションを導入した。
Google(グーグル)も同様に、Google PlayでAndroidユーザー向けの機能追加を行っている。
Appleの新しいSiriショートカット群は、ショートカットアプリ上のコレクションとして提供される。コレクションにはユーザーの日々の仕事に役立つさまざまなショートカットが入っている。
例えば「Help Message」 ショートカットは、現在位置を緊急連絡先に通知する。「Meeting Someone New」ショートカットは、言葉によらない自己紹介とコミュニケーションをスピードアップする。思ったことや感じたことを記録する「mood Journal」、遠方の人に自分の痛みの大きさを伝える「pain report」などもある。
コミュニケーションの効率を上げるためのショートカットもいくつかある。例えば、よく使う連絡先をホーム画面に置き、ワンタッチで電話やメッセージやFaceTimeができる。
QRコードに関するものもある。「QR Your Shortcuts」は、よく使っているショートカットのQRコードを作ってくれるので、プリントしてそれが必要になる場所に貼り付ける。例えば、歯磨きの手順をひとつずつしゃべる「Speak Bursh Teeth Routine」ショートカットは洗面所に貼っておくといい。
Appleはこうした新しいショートカットだけでなく、アクセシビリティに特化したアプリのコレクションをApp Storeに追加した。Microsoftの視覚障害者向けトーキングカメラのSeeing AIや、音声認識リーダー、オーディオゲーム、手話アプリ、AAC(拡大・代替コミュニケーション)ソリューション、視線制御プラウザー、スマートホームアプリ、微細運動技能などがある。
App Storeにはデベロッパー、アスリート、ミュージシャン、コメディアンらがアクセシブル技術をどのように利用しているかについてのインタビューも載っている。
GAADがテーマの特別コレクションを本日公開したのはAppleだけではない。GoogleもGoogle Playでアクセシブルアプリやゲームのコレクションを公開している。いくつかのユーティリティーに加えて、今月Google I/Oデベロッパーカンファレンスでデビューした聴覚障害・難聴者向け最新アクセシビリティサービスであるLive Transcribe(音声文字変換)紹介されている。
アプリのステータスは「Unreleased」になっているが、先行バージョンをインストール可能で、周囲の会話を聞き取ってすぐに文字起こししてくれる。
ほかにもホーム画面に代わるNova Launcherや、視覚障害者支援アプリのBe My Eyes、ヘッドコントロールのOpen Sesame、コミュニケーション支援のCard Talkど多数ある。
【Japan編集部追記】日本版の「ショートカット」アプリには5月17日11時現在、今回に併せたアクセシビリティ関連のショートカットは提供されていない。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )