アプリケーションは、アイデアとプログラミング(または〜〜をやってくれる人)だけではできない。終点に到達するまでには大量の雑事があるが、プログラムを自分で作ることを漠然と夢見ている段階では、それらに考えが及ばない。デベロッパのDavid Smithは、多くの人から愛されたPedometer++やEmoji++、Feed Wranglerなどを作った人だが、このほど、アプリケーション作りの全工程を表すビデオを制作した。
比較的簡単なアプリケーションを作っていく過程を、最初から最後まで細かく追っていくところが、おもしろい。いちばん最初は、何を解決するのか、というニーズや悩みの把握だ。このビデオでは、Apple Watchやスマートフォンのナビゲーションアプリでお気に入りの場所を容易に検索できるためのリストを、できるだけ簡単に作りたい、がニーズだ。実際のプログラミングの過程は、このビデオでは圧縮されて早回しになっている。
プログラミングや納品の過程を早回しで見ても、あまり参考にはならないが、このTake Me Thereと名づけた、ものすごくシンプルなアプリでも、大量の作業をこなさないと作れない、と分かることが、このビデオの目的だ。おそらくいちばんおもしろいのは、アプリケーションを作るときの、Smith自身の発想だ。彼によると、最初は前途に大小の障害物ばかり見えるけれど、それを徐々に、エレガントでやりやすい方法を見つけて変えていくのだ。
なお、そのアプリそのものも良いアイデアだ、とぼくは思った。ときどきApple Watchをナビ的に使って場所を探す人には、とくに便利だろう。