アマゾンのインドにおけるプライム会員数が100万人超え、プライムデーも大成功

Amazon(アマゾン)のインドにおけるプライム会員数が100万人を超えた。同社が8月10日、世界で2番目に大きいインターネットマーケットを有するインドで先週開催したプライムデーについての長い概要の中で明らかにした。

先週開催された48時間のプライムデーイベントまでの2週間で、100万人を超えるインドのプライム会員が零細事業者から買い物した、とブログへの投稿で同社は述べた。グローバルパンデミックが続いている中、アマゾンは7月に2020年の初プライムデー開催マーケットとしてインドを選んだ。

インドで年間13.30ドル(約1420円)するプライム会員の登録者数をアマゾンがおおまかに明らかにするのは今回が初めてだ。プライム会員になるとPrime VideoとPrime Musicのサービスもついてくる。同社は4年前にインドでPrimeを立ち上げた。グローバルでは1億5000万人超のプライム会員を抱える。

インドの9万1000以上の零細事業者(セラー)がプライムデーに参加し(この数字は過去最多だ)、5900の郵便番号エリア(インドの97%超をカバーする)に住む顧客に販売した。4000以上の事業者が1万3350ドル(約142万円)超を売り上げた(2019年のプライムデーでの数字4500事業者を少し下回った)。そして3万1000の事業者が、先週の2日間の売上が同プラットフォームでの最高売上額となったことを報告した。

これまで同様、中国企業のXiaomi(シャオミ)とOnePlus(ワンプラス)がスマホ部門を独占した。スマホ部門はプライムデー期間中に最も売上が大きいトップ3部門の1つだ。また、これらの企業のアクセサリーやラップトップ、テレビも人気だったとアマゾンは明らかにした。こうした反応は、ここ数カ月の間、インド国内でかつてないほど高まっている反中国感情とは対照的だ。

Amazon Indiaの上級副社長でカントリーマネジャーのAmit Agarwal(アミット・アグラワル)氏はテレビでのインタビューで、先週のプライムデーでは多くのローカルセラーがプロダクトを立ち上げ、世界中の顧客にリーチする出発点としてアマゾンを使う傾向が強くみられたと語った。ただし、数字は明らかにしなかった。

「今回のプライムデーは、事業を継続するためにアマゾンに目を向けつつある零細事業者(SMB)パートナーのためのものだった。これまでで最大の零細事業者のためのプライムデーであり、事業者をサポートすることができて光栄だ」と同氏は声明で述べている。

プライムデーはアマゾンが世界で展開する最大のセールイベントの1つだ。インドではこれまでDiwali(ディーワーリー)という地元の人々の支出が多い時期に開催して商品を販売していた。

しかし先週のプライムデーに参加したセラーは9万1000で、この数字はこれまでで最多だ。たとえば2019年のDiwali期間に開催されたセールには6万5000のセラーが参加した、と同社は明らかにしている。

インドでWalmart(ウォルマート)のFlipkart(フリップカート)と競合する(未訳記事)アマゾンは明らかにここ数四半期、セラーの拡大を急いでいる。2020年初め、アマゾンの創業者でCEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、同社がインドの零細事業者のデジタル化をサポートするのに10億ドル(約1067億円)を投資し、アマゾン上での累積輸出を増やして2025年までに100億ドル(約1兆670億円)とすると述べた。

同社はインド中の街角の店とのタイアップに注力し、より多くの人をオンラインショッピングに誘導しようとしている。100を超える都市の1000店超が先週のプライムデーでデビューを果たしたと同社は述べた。

アマゾンはまた、プライムデー期間中に人々がAlexaを介して行ったリクエストの件数が100万を超えたとも述べた。そしてプライム会員登録の数が2019年のプライムデー期間中の倍になったことなど、様々な分析も明らかにした。しかし具体的な数字がなければこうした分析は意味がない。

画像クレジット:Pradeep Gaur / Mint / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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