アマゾンのZooxが自律走行車の運用テストをシアトルに拡大

Amazon(アマゾン)に2020年買収された自律走行車のスタートアップZoox(ズークス)が、シアトルに進出する。同社は、自律走行車のテストの拠点となるエンジニアリングオフィスとオペレーション施設を2022年にオープンする予定だ。

現在、1300人以上の従業員を擁するZooxは、サンフランシスコ、ラスベガス、そして本社近くのカリフォルニア州フォスターシティで自律走行車のテストを行っている。同社は、2019年にラスベガスで自律走行車の公道テストを開始した。

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共同創業者でCTOのJesse Levinson(ジェシー・レビンソン)氏によると、オペレーション施設とエンジニアリングオフィスには、ほとんど新入社員が配属されるという。シアトルでの正確な従業員数は明らかにされていないが、レビンソン氏は、2021年に450人の新規雇用を創出することが同社の目標の1つであると述べている。

Zooxは、Amazonが拠点を置くシアトルで事業を立ち上げているが、レビンソン氏はTechCrunchに対し、2つの会社はまだ別々に運営していると述べている。例えば、Zooxのオフィスとオペレーションハブは、Amazonのキャンパス内には設置されない。レビンソン氏は、ZooxがAmazonに近いという利点を生かして、将来的にはAmazonとさまざまなコラボレーションを行っていくと述べ、それを「特別ボーナス」と表現した。

Zooxは何年も前からシアトルをテストサイトとして注目していたとレビンソン氏はいう。同社は、2019年末に同市で小規模なパイロットを完了させたほどだ。この地域の雨の頻度は、Zooxがシアトルを選んだ主な理由の1つだとのことだ。

「良くも悪くも、サンフランシスコではあまり雨が降らないし、ラスベガスはさらに雨が少ない。我々はテストのために、かなりの量の雨が降り、頻繁に雨が降るODD(運行設計領域)を求めています」。

Zooxでは、センサーのために「アクティブ・レイン・ミティゲーション」と呼ばれる高度な耐候性を発展させてきた。「我々は、その耐候性を雨の中でテストし、確認したいと考えており、シアトルはそのために完璧な場所なのです」とLevinson氏は語った。

Zooxがシアトルに興味を持ったのは、そのトンネルや、他とは異なる道路網、自律走行車に対する政策、さらにはロボットタクシーの商用サービスを開始するのに理想的な都市であると考えたからだ。

レビンソン氏は「サンフランシスコとラスベガスは、我々が取り組んでいる商用化のターゲットとなる都市であることはすでに発表しましたし、それは今も変わりません。しかし、今後の展開として、シアトルは我々の候補地の中でもかなり上位に位置しています」と述べた。

Zooxは、シアトルで「Level 3(レベル3)」と呼ばれる車両のテストを、自律走行システムを搭載したトヨタのSUVハイランダーで行う。Level 3のセンサーは、時速75マイル(約時速120km)で4人を運ぶことができる、ハンドルがなくムーンルーフがついている電気自律走行ロボタクシーのものと同じものだ。このLevel 3のテストと検証が「L5」車両に直結するとレビンソン氏は語った。

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Yuta Kaminishi)

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TechCrunch Japan

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