イベントチケット販売APIを提供するvivenuがシリーズAで約15.8億円調達

チケット販売に関して会場やプロモーターがニーズに合うようにカスタマイズできるAPIを提供するプラットフォームのvivenuが、シリーズAを1260万ユーロ(約15億7500万円)で完了した。このラウンドはBalderton Capitalが主導し、以前に投資したRedalpineも参加した。

これまでの経緯を見てみると、チケット販売プラットフォームのスタートアップはたいていD2Cのアプローチをとるか、または大手イベントプロモーターに完成品のソリューションを提供していた。しかし現在は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大の影響などから、イベントに大幅に柔軟性が求められている。そこでAPIを提供してプロモーターが柔軟に対応できるようにすることで、vivenuは成長してきた。

会場やイベント主催者は、価格と座席プランの調整、顧客データや分析の活用、セールスチャネル全般にわたるそのブランドらしいルック&フィールなど、チケット販売に関するあらゆる側面をリアルタイムでダイナミックに管理するすぐに使えて機能が揃ったチケット販売プラットフォームを利用できる。vivenuは国際的な大規模チケット販売業者向けにさまざまなユースケースに対応できるAPIを公開している。同社によれば、2020年3月のシード資金調達以降、200万枚以上のチケットを販売したという。

vivenuの共同創業者でCEOのSimon Hennes(サイモン・ヘネス)氏は発表の中で「ユーザー中心のチケット販売プラットフォームを求める販売業者のニーズを解決するためにvivenuを創業しました。イベント主催者は手作業の負担が大きいソリューションに縛られ、結果としてさまざまなレベルでコストも依存性もフラストレーションも大きくなっていました」と述べている。

BaldertonのパートナーであるDaniel Waterhouse(ダニエル・ウォーターハウス)氏は「vivenuはイベント主催者がチケット販売のオペレーションを完全にコントロールできる、高機能なプロダクトとAPIを構築しています」と述べた。

アメフトチームのサンフランシスコ・49ersの関連ファンドであるAurum Fund LLCがヨーロッパのスタートアップに投資したのは、このvivenuが初めてだ。今回のラウンドではContentful創業者のSascha Konietzke(サシャ・コニエツコ)氏、ContentfulのCMOだったChris Schagen(クリス・シャゲン)氏、Frontier Car Group創業者のSujay Tyle(スジェイ・ティレ)氏、Tiny VCといったエンジェル投資家も参加した。

2020年3月にvivenuはシードラウンドで140万ユーロ(約1億7500万円)を調達しており、調達金額の合計は1400万ユーロ(約17億5000万円)となった。これまでに、アーリーステージのVC投資家であるRedalpine、GE32 Capital、Hansel LLC(Loft創業者の関連VC)が投資した。

ヘネス氏はTechCrunchに対し「座席図をチケット発券業者のTicketmasterに送ると、担当者がサイトマップを返送してきます。何度もこのやりとりが必要で時間がかかります。我々のサービスでは、座席図を決める機能が基本的にソフトウェアに統合されていて、自分で変更できます」と語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:vivenu資金調達

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(翻訳:Kaori Koyama)

投稿者:

TechCrunch Japan

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