インテルがAIチップメーカーのHabanaを約2200億円で買収

Intel(インテル)は米国時間12月16日の朝、イスラエルのAIチップメーカーことHabana labs(ハバナ・ラボ)を買収したことを明らかにした。買収金額は約20億ドル(約2200億円)で、Nervana SystemsやMovidiusなどが名を連ねる人工知能分野への最新の巨額投資だ。

Habanaは7月、GPUベースのシステムを4倍上回る性能を実現したGaudi AIトレーニングプロセッサを発表した。Intelが人工知能分野に参入しようとしていることから、同社がIntelの買収のターゲットになっているという噂は以前からあった。インテルがモバイル分野で味わったような、過去の失敗を繰り返したくないのは明らかだ。

これまでのところ、インテルが2024年までに約240億ドル(約2兆6000億円)の市場規模に成長するとされる分野で、この戦略は同社に明らかな優位性をもたらしているように見える。インテルによると、2019年だけで「AIからの収益」の売上は35億ドル(約3800億円)を超え、前年比20%増となる見込みだという。

インテルでEVPを務めるNavin Shenoy(ナビン・シェノイ)氏は、このニュースに関するリリースで「この買収によりAI戦略が強化される。AI戦略とは、インテリジェントエッジからデータセンターまで、あらゆるパフォーマンスニーズに対応するソリューションを顧客に提供することだ」と述べた。「具体的には、Habanaは我々のAIワークロードを進化させ、高性能なトレーニングプロセッサファミリーと標準ベースのプログラミング環境にて、データセンター向けのAI製品を提供する」

Intelは当面、Habanaを独立した事業部門として運営しつつ経営陣をそのまま残し、主にイスラエルを拠点とする事業運営を続ける予定だ。HabanaのAvigdor Willenz(アビグドール・ウィレンツ)会長は引き続き、両社に助言を行う。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。