中国のデベロッパー製アプリは、インドで人気があった。2018年はインドで人気上位100のAndroidアプリのうち、44が中国製だった。
しかし、2019年はインドのデベロッパーのがんばりにより、その様子が変わってきている。アプリの分析やマーケティングを行なっているAppsFlyerによると、全体的にインドのアプリが勢いを取り戻してきているという。
報告書によると、インドのGoogle Play StoreとApple App Storeの2019年Q2とQ3では、上位200アプリのうち2018年は38%がインドのデベロッパーや企業のものだったが、41%に上昇した。
調査会社App Annieのデータによると、「インド製アプリの上昇は中国製アプリのシェアを奪っている。2018年には中国製が43%でトップだったが、2019年は38%になりトップの座を譲った。中国製とインド製を合わせると、全体のほとんど4/5を占め、79%だ」と主張を裏付けている。
AppsFlyerによれば、この変化は2018年から2019年にかけて多くのインド企業が決済やゲーム、ニュース、エンターテインメントなどのアプリに進出してきたためだという。その結果、2019のQ2、Q3ではアプリのインストール数が65億に達した。
しかし同じ報告書で、中国のデベロッパーも依然としてがんばっており、どのカテゴリーでも強い、と述べている。
インドには4億5000万あまりのスマートフォンユーザーがいて、それほど厳しくない法律のおかげでオープンな市場が維持されている。そのため、インドは世界中のデベロッパーにとって魅力的な市場になっている。
Xiaomi(シャオミ)やByteDance(バイトダンス)といった中国企業の多くが、インドを彼らにとって最大の市場として挙げている。TikTokのインドユーザーは2億を超えた。インドのスマートフォン市場をリードしているXiaomiは、インドのユーザーのためのサービスのポートフォリオを急速に築いている。12月初めにはインドで貸付アプリをローンチした。
しかしインターネットを初めて使うユーザーは、それほど豊かでない人たちが多いこともあり、そんな人たちの人気を得ることは容易ではない。たとえば旅行アプリを作っているデベロッパーたちは、1インストールあたりのコストが約2.4ドル(約170インドルピー)かかっている。食べ物と飲み物のアプリは1インストールあたり1.9ドル(約135インドルピー)、一方ゲームはコストが13.5インドルピーだ。
[AppsFlyerのデータによると、2019年のアプリのインストール数はインド製が中国製を上回った。金融カテゴリーのアプリは人為的なインストール増大に費用を投じている(どれがそうなのかを当てるのはやさしい)。その結果、金融アプリの59%はインストール初日にアンインストールされている。]
このツイートで語られているように、マーケティングに大金をつぎ込んでも、これらアプリの定着率はインストール初日で23.4%だった。そしてその月の終わりには2.6%に落ち込んでいる。それでも2018年の、初日22.8%、30日後2.3%に比べると定着率は上がっている。