ワシントンDCからニューヨークまで29分で行けるというのはウソのような話だ。実際、ウソっぽい。しかし、だからといってElon Muskの東海岸にHyperloopを走らせる計画は止まりそうにない。
そして、これはごくごく小さな一歩にすぎないが、Muskのトンネル掘削会社であるBoring Companyは、米国首都内で同計画の準備および予備掘削を実施するための認可を得た。正確な位置は「53 New York Avenue NE」、マクドナルドの隣で「アルコールたばこ火器爆発物取締局」の近くだとWashington Postは伝えている。
昨年7月、Elon Muskはツイッターで、東海岸の複数州にまたがる地下Hyperloopの建設について政府の許可を口頭で取り付けたと書いた。そのような許可は正式には存在しないが、Bloombergはトンネル計画について、ホワイトハウスとBoring Companyの間で前向きな会話があったことを確認した。
この許可というのは、実際のトンネル —— ニューヨークからフィラデルフィア、ボルチモアを経由してワシントンDCに向かう —— を掘るために必要な許可とは大きく異なるが、まずは第一歩だ。最近Muskは、メリーランド州ホーソーンで総延長10.3マイル(約16 km)の運行を開始するための条件付き認可を取得した。メリーランド州政府は、トンネルは295号線の下を通ること、およびワシントン― ボルチモア間が最初に建設されることをWahington Postに話した。
Hyperloopの駅は、ニュヨークのユニオンステーションやペンステーションなどの見慣れた駅と比べると比較的小さなものになる。上記4都市をつなぐ主要路線のほかに、ニューヨークの中心駅から放射状に広がる小路線も計画されている。
現在ニューヨークからワシントンDCまでおよそ3時間かかる。移動時間1時間でミーティングに行けるならたしかに嬉しいが、この最初の認可は、レース前のアスリートがストレッチしているところに相当する。始まるのはこれからだ。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )