Walmart(ウォルマート)は、Delivery Unlimitedというシンプルな名称の新たなグローサリー配達購読サービスで、Instacart、TargetのShipt、そしてAmazon Prime Now/Whole Foodsに攻勢をかける。これまでウォルマートのオンラインでの買い物客はグローサリーをネットで注文してローカル店舗でピックアップする無料サービスを利用するか、9.95ドル(時にはこれより少ない)を払って配達してもらうかだった。Delivery Unlimitedは利用ごとに配達料金を払うのをスキップする、第3のオプションだ。
今回ウォルマートが導入するのは、1カ月12.95ドルのプランか、年間98ドルのプランで、いずれも15日間のトライアルが含まれる。
サービス内容はほぼ同じだ。オンラインまたは「Walmart Grocery」アプリで買い物でき、買いたいものをカートに入れ、配達の時間を選ぶ。配達の回数に制限はない。もしウォルマートのオンラインで月に1回以上注文するなら節約できることになるかもしれない。
年間98ドルというのは競争力のある設定だ。Shiptの現在の料金は年間99ドルで、Targetはちょうど今週、Target.comへのShipt統合で、Shiptの買い物客が1回あたり9.99ドルでも利用できるようになることを発表した。一方のInstacartは11月に年間料金を99ドルに下げている。Prime Nowの料金が最も高く、年間119ドルだ。しかしもちろんPrime Nowのこの料金にはグローサーリー配達以外のものが含まれている。Primeは、Amazon.comでの購入商品の即配やストリーミングサービスへのアクセス、無料のeブックなど総合的なお得プログラムだ。
Delivery Unlimitedが現在のところどれくらいの規模で利用できるのかは不明だ。ウォルマートのウェブサイトにあるFAQでは漠然と「あなたのエリアでもDelivery Unlimitedが利用できるチャンスは大いにあります」と書かれている。
オーケー!
このサービスはまた、初期テストマーケットの1つであったと思われるユタのとあるウォルマート店舗のアカウントで3月にあったInstagramへの投稿でもほのめかされている。
我々は詳細をウォルマートに問い合わせているが、Delivery Unlimitedサービスについての質問に対する返事はまだ届いていない。
オフィシャルの「Walmart Grocery FAQ」では購読オプションについて触れておらず、正式な発表も今のところまだない。
他のグローサリー配達事業と異なり、ウォルマートは専用の配達ネットワークや独立した請負業者を有していない。その代わり、 Point Picku、Skipcart、AxleHire、Roadie、Postmates、そしてDoorDashを含む全米の配達プロバイダーと提携している。一時期、Deliv、Uber、そしてLyftと提携していたこともあった。
ウォルマートのオンライングローサリーへのかなりの投資は増収に貢献している。家庭用品やファッションカテゴリーにおける成長とともに、グローサリーもeコマースの成長を引っ張っている。第1四半期ではeコマースの売上高は37%のアップで、1株あたりの利益は予想の1.02ドルを上回る1.13ドルだった。そして、売上高は1239億3000万ドルにのぼった。
ウォルマートは現在、2450店舗でグローサリーピックアップを、約1000店舗で配達サービスを提供している。2019年末までに3100店舗でのピックアップサービス、1600店舗での配達サービスの展開に向けた取り組みは順調とのことだ。
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(翻訳:Mizoguchi)