新型コロナウイルスによるパンデミックが買い物方法、特にグローサリーの買い方を変えたのは驚きではない。グローサリー配達アプリのダウンロード数は2020年3月に過去最多を記録し、同年4月にはWalmart Grocery(いまはWalmartアプリに統合されている)がAmazon(アマゾン)を抑えてGoogle PlayとApp Storeの買い物アプリランキングで1位になった。しかしパンデミックによる規制が緩和されても、消費者はまだグローサリー配達やピックアップのサービスをパンデミック前よりも頻繁に使っている。
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Walmartのグローサリー配達サービスは引き続き人気を博していて、これはAmazonやInstacartのような企業にとっては競争となり、それにともないWalmartが使うテックも拡大してきた。Walmartは米国時間6月24日、オンライングローサリー注文で賢く代替品を提案するためにどのようにAIを訓練しているかについて情報を共有した。
AIをグローサリー配達に持ってくるのはまったく目新しいことではない。2020年5月にWalmartは当時新しく導入したExpress配達サービスのための適格性を決定するためにどのようにAIを使っているかを披露した。米国が新型コロナ感染拡大に見舞われていた1年間、Instacartのエンジニアは「何がグローサリーの棚にあるか、そして駐車場を探すのにどれくらい時間がかかるのかといったことまで予測するために毎日膨大な量の情報」を処理したと報告している。
では、Walmartのグローサリー代替品のためのAIをユニークなものにしているのは何なのか。Walmart Global TechのエグゼクティブバイスプレジデントSrini Venkatesan(スリニ・ヴェンカテサン)氏によると、WalmartがAIに教えるのに使うことができるデータの量は膨大なものだ。毎週2億人がWalmartの店舗とオンラインで15万を超える種類のグローサリー製品を買っている。AIはそのデータを消費者行動、好み、需要を予測するのに使っている。
「我々が構築したテックは、次に入手可能な最適のアイテムを決めるために、サイズやタイプ、ブランド、価格、買い物客の集計データ、各顧客の好み、現在の在庫など何百もの変数をリアルタイムに考慮するのに深層学習AIを使っています」とヴェンカテサン氏は説明した。「AIはあらかじめ顧客に代替品を認めるよう、あるいは欲しくないとの意思表示を示すよう尋ねます。これは将来のレコメンデーションの精度を高めるために学習アルゴリズムにフィードバックする重要なシグナルです」。
チェリーヨーグルトの代替品について即断するために(同じブランドの違う味でもいいか、あるいはより高価なブランドから出ている同じ味のものを確保するか)、Personal Shopperに聞くのではなくAIが判断する。Walmartはこのアルゴリズムの開発を2020年開始し、以来、顧客の代替品受け入れは改善した。
「アルゴリズムを導入する前はおおよそ90%でした。しかし今では97〜98%ほどです」とヴェンカテサン氏は話した。
2020年WalmartはPersonal Shoppersの数を17万人超に倍増させた。3750店舗が注文品のピックアップに、3000店が配達に対応していて、これは人口の68%をカバーしている。2021年初め、WalmartはAmazonのPrime Nowと競合するExpress配達サービスの買い物額35ドル(約3900円)以上という縛りを撤廃した。
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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Walmart、アプリ、深層学習、グローサリー、配送
画像クレジット:Walmart
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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi)