世界は広いが、専門家が地理空間データをより詳しく見ることができるソフトウェアは、コンシューマー向けのプラットフォームのような飛躍を遂げていない。
カナダ・バンクーバーを拠点とする地理空間の可視化と共同作業を可能にする事業を進めるスタートアップのMatidor(マタドール)は、エネルギー分野のコンサルタントやエンジニア向けにプロジェクトプラットフォームを構築しており、プロジェクトを1つの広範なダッシュボードで追跡できるようにする。共同設立者のVincent Lam(ビンセント・ラム)氏とSean Huang(ショーン・ファン)氏は、TechCrunch Disrupt 2020のバーチャルステージでMatidorを披露した。ラム氏は以前Google Earthチームで働いていた経験があり、ファンはAR/VR分野での経験がある。
Matidorの二人の共同設立者によると「現在の顧客の多くは、Slack、Microsoft Projects、ArcGIS(あるいはGoogle Maps)のようなツールを組み合わせて、転送されたスクリーンショットやリンクを織り交ぜた雑然としたソリューションを使用している」と話してくれた。Matidorは、データの可視化に関する具体的な共同作業のニーズに注目し、エネルギーと環境サービス分野の顧客にオールインワン製品スイートを提供している。
これらの業界で働く人々は多くの場合、ひと握りの視覚的なデータタイプを使用しているが、Matidorはこれらの顧客に、システムが変化を追跡し、関心のある視覚的なポイントを特定するために分析できるデータのレイヤーを重ね合わせることを可能にする。
「当社は多くのサードパーティのデータソースを取り込むことができます」とファン氏はTechCrunchに語った。そして「私たちは、あらゆるロケーションベースの有用な情報のための最適なプラットフォームになりたいと思っています」を続けた。
他のソフトウェアソリューションとは異なり、両氏は「Matidorはユーザーが簡単にポートフォリオ全体を一度に把握できるようにすることができる」とコメントしている。チャットに加えて、ユーザーは地図上の地域に素早く注釈を付けたり、メモを取ったりすることで、視覚的な共同作業が可能になる。
同社はユーザーごとに課金するのではなく、プロジェクトごとにソフトウェアを販売しており、プロジェクトで働くさまざまな関係者がプラットフォームを使えるようにすることを想定している。エネルギー分野へは参入したばかりで、開発チームは新しい顧客を取り込むためにテンプレートタイプの開発に取り組んでいる。最終的には、建設や緊急時の対応などの分野にも参入したいと考えているそうだ。
画像クレジット:Matidor
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(翻訳:TechCrunch Japan)