オンライン決済分野のプレイヤーと言えばPayPal、Square、Coineyなどが思い浮かぶが、最近ではEコマースプラットフォームから派生した決済サービスも増えている。例えば、ネットショップが開設できる「BASE」は、決済サービス「PAY.JP」を展開しているし、ファッションを扱うモバイルECプラットフォームOrigamiも2016年5月に決済サービス「Origami Pay(オリガミペイ)」をローンチした。そして今回、新たにSTORES.jpが決済分野に参入するようだ。本日オンラインストアの作成サービス「STORES.jp」を展開するブラケットは、スマホでカード決済を受けつける「STORES.jp Payment」をローンチした。
STORES.jp Paymentは、例えばイベントや勉強会、屋外での物販などで短期的にカード決済を受け付けたい時に利用できるサービスだ。STORES.jp Paymentを利用するにはSTORES.jpのストアを開設している必要がある。ただ、ストアを利用しない場合は、STORES.jpの「ストア設定」からストアを非公開にすることでアプリ決済のみを利用することもできる。
カスタマーからの支払いを受け付けるには、まずアプリを起動して、カメラでカスタマーのクレジットカードの番号を読み取る。セキュリティーコードを入力したら端末をカスタマーに渡し、内容を確認した後「決済する」ボタンを押してもらって決済完了だ。
アプリは無料でダウンロードでき、利用するのに申し込みや審査などは必要ない。VISA、Master、American Expressでの決済に対応し、決済手数料は購入金額の5%だ。STORES.jpの商品在庫とSTORES.jp Paymentと連動させることもできる。アプリはiOSのみで提供している。
2008年10月に設立したブラケットはカーシェアリングサービス「CaFoRe」や靴のカスタマイズEC「Shoes of Prey」の日本版などを展開していて、2012年9月にSTORES.jpをローンチした。2013年7月にはファッションECサイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイの完全子会社となったが、2016年10月にMBOを実施している。その時、ブラケットの創業者で現在取締役会長を務める光本勇介氏はTechCrunch Japanの取材に対し、STORES.jpのユーザーベースをハブに、各種のサービスを提供していくという構想を話していた。具体的には、決済サービスを展開することも視野に入れているということだったので、その構想通り今回STORES.jp Paymentのリリースに至ったようだ。