JitsuはY Combinatorの2020夏季の卒業生で、開発者がデータをデータウェアハウスに送るときなどのためのデータ統合プラットフォームを、オープンソースで開発している。米国時間12月2日、同社はシード資金200万ドル(約2億1000万円)の調達を発表した。
ラウンドはCostanoa Venturesがリードし、Y CombintaorとThe House FundとSignalFireが参加した。
同社はそのソフトウェアのオープンソースバージョンだけでなく、企業が有料で利用するホステッドバージョンも開発している。名前は社名と同じだ。Jitsuの共同創業者でCEOのPeter Wysinski(ピーター・ウィシンスキー)氏によると、彼の同社はオープンソースのSegmentだと考えるとわかりやすいという。その顧客データ統合企業Segmentは最近、Twilioが32億ドル(約3329億2000万円)で買収した。
Jitsuは、顧客データでもインターネットに接続されているデバイスのデータでも、あらゆる種類のデータを動かせるためSegmentを超えているとウィシンスキー氏はいう。「この分野では一般的に、データの粒度が求められる。たとえば2年前なら、会計ソフトのQuickBooksをデータウェアハウスに同期すれば十分だったが、現在ではPOSのレベルで個々の売上をつかまえないといけない。Jitsuではそんなイベントをすべて捕捉してDWHへ送ることができる」。
現在サポートしているDWHは、Amazon(アマゾン)のRedshift、Google(グーグル)のBigQuery、PostGres、そしてSnowflakeだ。
創業者たちは、以前の仕事でデータのそうした移送で困った際に、解決策としてオープンソースのEventNativeというプロジェクトを作った。それをGitHubに置いたのはわずか数カ月前だが、たちまち1000スターを達成し、データチームが抱える共通の問題を解決するソフトウェアであることが実証された。そこで彼らはホステッドバージョンのJitsuを開発し、2週間前に提供を始めた。
現在、同社には2人の共同創業者であるウィシンスキー氏とCTOのVladimir Klimontovich(ウラジミール・クリモントヴィッチ)氏、そして2名の契約技術者がいるが、2021年には技術者を増員する予定だ。ウィシンスキー氏によると、オープンソースであることは雇用におけるダイバーシティとインクルージョンの促進にも貢献するという。
「基本的な目標は、オープンソースのコミュニティでいろんな人たちを見つけることだ。技術者は1色でも1人種でもないし、あらゆる国にいる。現在のようにリモートの世界になると、多様なワークフォースを集めるのも簡単だ。いまでは多くの企業がそうしていると思う」とウィシンスキー氏はいう。
そこで彼は、完全にリモートの企業を作ることを計画している。パンデミックが終わっても、あらゆる場所から雇用していくつもりだ。四半期ごとに社員たちとオフサイトで会うのもよいが、仕事の大半はリモートで行っていく。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)