GitベースのオープンソースのデベロッパコラボレーションプラットホームGitLabが今日(米国時間9/17)、Khosla VenturesからシリーズAで400万ドルを調達したことを発表した。
Y Combinatorで孵化した同社は、そのサービスを無料のコミュニティエディションと、無料のSaaSバージョン、そして有料のエンタプライズエディションで提供している。同社によると、今回の資金は成長の加速とグローバルなオペレーションの拡大に充てられる。また、中国や日本の企業とのパートナーシップも検討している。
GitLabのCEOで協同ファウンダのSytse “Sid” Sijbrandijによると、現時点で新たな資金調達を行ったのは、今の勢いを維持するため、資金が本当に必要になったとき、それが手元にあり、調達努力に時間を取られたくないためだ。先月のキャッシュフローはプラスだったが、“Khoslaは成長を維持するための優れた機会を提供してくれた”、という。
Gitは今や、多くのデベロッパチームにとってコード管理ツールの定番だ。そのGitをホスティングするサービスとしてはGitHubがいちばんよく知られているが、この分野はコンペティタが多い。それぞれが他にない独自性とユーザインタフェイスを打ち出し、Gitを主にSaaSで提供している。たとえばAtlassianは、無料と有料両方のGitホスティングサービスを提供している。
GitLabはオープンソースのソリューション集合を提供していることが、他のコンペティタにない特性だ。Khosla VenturesのVinod Khoslaも、今日の声明でこの点を強調している: “GitLabへの投資はいわば既定の路線だ。未来はオープンソースのソリューションにあり、GitLabは、今の市場でもっとも人気の高いオープンソースのコードコラボレーションプラットホームとして、未来へ向かう道をリードしている”。
またSijbrandijは、ユーザの選択を挙げている: “ソースコードがオープンで改変可能だから、それを自社のサーバの上で動かしたり、GitLabを自社独自のソリューションのベースとして利用することができる”。
同社によると現在、10万あまりの企業や団体がGitLabをオンプレミスで使っており、その中にはNASAやCERN、Alibaba、SpaceX、O’Reilly、IBM、Expediaなども含まれる。有料サービスに関しては、数百社の企業がEnterprise Editionを利用しており、その多くはFortune 500などに含まれる大企業だ。
GitLabは、サービスの次のアップデート(バージョン8.0)を、来週9月22日にローンチする、と発表した。このアップデートでディスクの使用量を50%減らし、コードをマージするプロセスが従来よりも相当速くなる。また継続的インテグレーションをGitLab自身がサポートし、インタフェイスを改良、そして”reply by email”機能によりモバイルデバイスからのコメントが容易になる。