カリフォルニアの新型コロナアプリ「CA Notify」が州全体に露出通知提供へ、アップルとグーグルのAPI利用

カリフォルニア州は2020年11月にカリフォルニア大学バークレー校でアプリのパイロットプログラムを展開し、その後に他のカリフォルニア大学のキャンパスへとプログラムを拡大した後、州内のすべての人にCA Notifyアプリへのアクセスを拡大した。同州知事のGavin Newsom(ギャビン・ニューサム)氏が米国時間12月7日に発表したアプリの州全体への展開は、Apple(アップル)とGoogle(グーグル)の暴露通知APIをベースにしたツールで、12月10日の時点で互換性のあるiPhoneやAndroidデバイスを持っている人なら、誰でもダウンロードしてオプトイン方式で利用できるようになる。

アップルグーグルが共同開発した露出通知APIはBluetoothを利用し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の陽性が確認された個人と他者との接触を判断し、身元や場所に関するデータを保存したり送信したりすることなく、露出の可能性をユーザーに警告する。このシステムでは曝露の可能性を他のデバイスに伝えるために、ランダム化されたローリング識別子を使用しており、カリフォルニア州の保健当局は曝露リスクの正確性を高めるために、どれくらい近くにいたり、どれくらいの時間接触する必要があるかなど、具体的な詳細をカスタマイズできる。

カリフォルニア州の場合、新型コロナウイルス感染症が陽性と確認された個人と6フィート(約1.82m)以内の15分以上接触した場合、曝露通知の対象となる。新型コロナテストで陽性と判定されたユーザーには、同州の公衆衛生局からCA Notifyアプリケーションに入力したコードを含むテキストメッセージが送信され、過去14日間(ウイルスが伝染する期間)に上記の基準を満たしていたすべてのスマートフォンに対してアラートブロードキャストが送信される。

前述のとおり、通知システムを介してユーザーのデバイスから個人情報が送信されることはなく、完全なオプトイン方式となっている。他の州ではすでにアップルやグーグルのAPIに基づいた曝露通知アプリが展開されており、世界中の多くの国で導入されている。これは医療従事者が新型コロナウイルス患者が誰と接触したかを特定し、どのようにしてウイルスに感染したのか、また誰に感染を広げたのかを調べるための接触追跡システムの代替ではないが、包括的な追跡プログラムの有効性と成功率を向上させるための貴重な要素となる。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像クレジット:Aydin Palabiyikoglu / Getty Images (Image has been modified)

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter