クアルコムが5G対応の新チップSnapdragon 888発表、次世代モバイル体験を後押し

米国時間12月1日の朝にQualcomm(クアルコム)が、Snapdragon 888(スナップドラゴン888)プラットフォームのローンチを発表したことを皮切りに、オンライン版年次サミットを開始した。クアルコムは明らかに、オンラインイベントの後半用に、キーとなる情報をまだ隠し持っている。なにしろその次世代SoCについては、まだたくさん発表することが控えているはずなのだ。

だが私たちはここで、クアルコム社長のCristiano Amon(クリスティアーノ・アモン)氏からの、非常に控えめな言葉を紹介するとしよう。「プレミアムな体験の創造には、イノベーションへの不断の集中が必要です。膨れ上がる不確実性に直面するとしても、長期的なコミットメントが必要なのです。そうすることで、明日を見すえた組織が、プレミアム体験を再定義するテクノロジーを提供し続けることができるようになるのです」。

まあこの言葉は、合理的というよりも、多分に自己満足的に響く。とはいえ私たちは、いくつかの主要なデバイスメーカーが、将来の携帯電話に新しいチップを搭載する契約にサインしていることを知っている。そうしたメーカーとして連なるのは、ASUS(エイスース)、Black Shark(ブラック・シャーク)、LG、MEIZU(メイズー)、Motorola(モトローラ)、Nubia(ヌビア)、realme(リアルミー)、OnePlus(ワンプラス)、OPPO(オッポ)、Sharp(シャープ)、vivo(ヴィーヴォ)、Xiaomi(シャオミ)、ZTEなどだ。

そしてまたクアルコムは、今回期待されていた875という名称を使わず888という名前を使った。これに関して、クアルコムはTechCrunchに対して、次のように語った。

8シリーズはいつでもSnapdragonにとって特別な数字でした。10年以上も前から、8という数字はプレミアムを意味しています。Snapdragon 8シリーズは、私たちのプレミアム層のモバイルプラットフォームで構成されていて、そこで私たちは次世代のモバイル体験を後押しする最新の技術イノベーションをデビューさせています。年々これらの進歩は、Snapdragonだけではなく、モバイル業界にとっても初のものとなっています。特に今年は、5Gが世界的に急速に拡大し、業界の予想をはるかに超えた、新たな体験とチャンスを生み出しているのです。Snapdragonは、世界中のより多くの消費者に5G体験を提供するための最適なプラットフォームです。

また、8という数字は世界中でラッキーナンバーとされています。ある人にとっては、それは無限大、成功、内なる知恵を意味し、他の人にとっては幸運を象徴することもあります。例えば、インドでは数字の8はサンスクリット語でAshtha(またはAsta、Ashtaとも)として知られ、富と豊かさを表す数字とされています。また中国の数秘学では888は三重の幸運を表しています。

ということで、この動きは私たちがOnePlusのような携帯電話メーカーで見てきた動きと異なってはいない。当然、5Gが搭載される。このチップは、同社の第3世代のX60 5Gモデムを搭載し、サブ6バンドとミリ波バンドの両方に対応している。第6世代のAIエンジンも搭載されていて、電力効率を向上させた上で、毎秒26テラ回の演算(26TOPS)が可能だ。

画像処理は当然、このパズルの大きなピースの1つだ。888は最大35%高速なISP(画像処理プロセッサ)を採用しており、毎秒2.7ギガピクセルを処理する(これは1200万画素の写真およそ120枚分だ)。Elite Gaming(エリートゲーミング)プラットフォームのアップデートによって、ゲームのパフォーマンスも改善されている。新しいSoCを利用する、最初のスマートフォンに関する情報を含む、さらなる情報がすぐにでも登場するに違いない。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:QualcommSnapdragon

画像クレジット:Qualcomm

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(翻訳:sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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