宣言されたとおり、米国時間12月1日のSnapdragon 888の発表後にその詳細が明かされた。まず予想されていたように、Qualcomm(クアルコム)の次期主力SoCは2021年の第1四半期(1月〜3月)にローンチされる。搭載モデル名は発表待ちだが、先に言及されたASUS、Black Shark、LG、MEIZU、Motorola、Nubia、realme、OnePlus、OPPO、シャープ、vivo、Xiaomi、ZTEといったスマートフォンメーカーがSnapdragon 765の後継チップの採用を計画している。
進化の焦点は5G、AI、スピード、セキュリティ、イメージング、ゲームなど、期待されたとおりのものでもある。クアルコムが以前発表したように、新チップには第3世代のX60 5Gモデムが搭載されており、サブ6帯とミリ波による最大7.5Gbpsの通信がサポートされる。また、Wi-Fi 6とBluetooth 5.2にも対応している。
第6世代のAIエンジンは、より低い消費電力でより高速な処理速度を実現する。クアルコムが明かした数値によると、ワット当たりのパフォーマンスは最大3倍になり、1秒間に最大26テラの処理(TOPS)ができる。同社が2019年の今頃にSnapdragon 765で述べた 「信じられないほどの」5.5TOPSと比較してみよう。AIは主にカメラ、ゲーム、ネット接続、Google(グーグル)のボイスアシスタントの機能を強化するために使われる。
カメラに関しては、新しいチップは改良されたSpectra 580を搭載し、初のトリプルISP(画像信号プロセッサ)を搭載している。同時に最大2.7ギガピクセル / 秒で3個のカメラを処理する能力を持ち、複数カメラの搭載を促進する。さらに、一度に3個の4K HDRビデオの撮影もサポートしている。ローライト撮影も改善され、暗い写真を明るくすることができる。
搭載されているAdreno 660 GPUは、最大35%高速なグラフィックス処理を実現する。新しいArm Cortex-X 1アーキテクチャをベースとするKryo 680は、CPUパフォーマンスを25%向上させる。ゲームレンダリングは最大30%改善され、クアルコムチップとして初となるVariable Rate Shading(可変レートシェディング)が利用できる。セキュリティに関しては同社のSecure Processing Unitなど、デバイス上のデータ保護を目的とした新機能が多数搭載されている。
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タグ:Qualcomm、Snapdragon
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(翻訳:塚本直樹 / Twitter)