SugarSync。クラウドストレージに長く厳しい戦いを続けた剣闘士は、金に走る決断を下した。同社は今日(米国時間12/10)、「有料のみ」のサービスモデルに移行し、無料ストレージを廃止すると発表した。現行ユーザーは引き続きファイルのアクセスが可能で、料金の大幅なディスカウント ― 条件によって最大75% ― が受けられる。
「今後無料ストレージは永久に提供しない」とCEO Mike Grossmanは言った。「SugarSyncはこの分野の他社とは異なり、単なるファイルストレージ以上のことを数多くやっている。今後は、プロシューマーやスモールビジネス向けに、当社独自のマルチ同期機能を通じて過去に類を見ないデータの制御と柔軟性をもったプレミアムサービスを提供する」
これは要するに、ビジネス顧客を増やしたいという意味だ。ライバルのBoxやDropbox ― Google Driveは言うに及ばず ― らは間違いなく一般クラウド市場を埋めつくしている。 SugarSyncがピボットするのはそれが理由だ。
無料アカウントは2014年2月8日に終了するが、ユーザーは90日間5GBまたは30日間60GBのトライアルに登録することができる。しかし、無料ストレージを使い続けさせるのではなく、SugarSyncはできるだけ早くユーザーを収益化しようとしている。
「この分野には無料ストレージを配っている会社がたくさんいるが、殆どの会社は存続できないだろう。われわれはすでに堅牢な財務状態を確保しており、今回の変更は当社の事業をさらに強化するものだ」とGrossmanは言った。数十GBが無料で使えるのが当たり前の時代に、主要プレーヤーによるこの行動は実に興味深い。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)