クリエイティブ・コモンズのおかげで、ウェブコンテンツのために無料で合法的な画像を見つけることは難しくなくなっている。この非営利団体は、クリエイターたちが、自分の仕事をより広くシェアしつつ、同時にどこでどのように利用されるのか、どのようにクレジットされるべきか、などをコントロールできるような著作権ライセンスを提供している。そして今回、さらにそのコンテンツへのアクセスが簡単になった。CC Search(CC検索)が今朝(米国時間7日)ベータ運用を開始したのだ。
GoogleやFlickrのような、より大規模な画像検索エンジンは、既に何年もCCライセンス画像のフィルターを提供してきたが、クリエイティブ・コモンズ自身の検索エンジンもそれなりの数のユーザーを抱え続けている。発表によれば毎月およそ6万人のユーザーがサイトを検索していると言う。とはいえ、コモンズをよりアクセスしやすくするために、改良が必要だということはずっと言われ続けていた。
クリエイティブ・コモンズのCEOであるRyan Merkleyは「コモンズへの『フロントドア』はありませんし、皆がキュレーションし、共有し、リミックスをするようなツールもまだ存在していません」とブログに書いている。「私たちは、コモンズをより使いやすくしたい。これはその方向に進むためのステップなのです」。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは、ビデオ、オーディオ、音楽、その他の多くを含む様々なメディアを横断して利用することができるが、当面今回の検索エンジンは、全コモンズの半数を占める画像だけに特化する。
エンジンは、初期段階のソースとして、Flickr、500px、アムステルダム国立美術館、ニューヨーク公立図書館、メトロポリタン美術館からの写真を取り込んでいる。最後のメトロポリタン美術館は、ベータサービス開始に合わせてちょうど今日(米国時間7日)追加されたばかりで、これにより20万点ほどの画像がサービスに追加された。
正確な数字は刻々と変化しているものの、ローンチのタイミングでは合計およそ947万7000点の画像が存在している。
より現代的なルック・アンド・フィールを有することに加えて、新しいCC Searchを使用すると、ライセンスの種類、タイトル、クリエイター、タグ、コレクションそして組織の種類によって検索を絞り込むことができる。またソーシャル機能も含まれていて、個々のアイテムにタグやお気に入りをつけることができるだけでなく、お気に入り画像リストの作成と共有も可能だ。さらに、将来の検索を簡単にするために、検索条件を保存することもできる。
またエンジンは、クレジットの適用も簡単にしてくれる。もし提供されている場合には、事前にフォーマットされた表記が提示され、それをコピー&ペーストすることが可能だ。
これはベータ版であるため、コモンズは新しい機能に関するフィードバックを募集中である。そうしたフィードバックに基いて、次に入れるべき機能や、次はどのような種類のメディアをサポートすべきか、そしてどのアーカイブを追加すべきか、といった次の施策立案を行う予定だ。クリエイティブ・コモンズは、すでに将来のCC検索リリースには、Europeana collection、DPLAの精選サブセット、そしてFlickrコモンズのより大きなサブセットを含めることを計画している。
その他に計画されている追加機能としては、共有リンクのカスタマイズ、キュレーションした作品の検索手段、認証済みユーザーによるメタデータ(タグなど)の登録提案、そして色による検索 、タグによるドリルダウン、パブリックリストの検索などの先進検索手段などがあるようだ。
コモンズをより簡単に検索する試みは、小さなサービスによっても何年も行われていた。例えば独自のCC Searchツールを立ち上げた、CompfightやOpenphotoなどが挙げられるだろう。しかし、クリエイティブ・コモンズ自身のサイト上でも、こうした先進的検索機能が提供されることには意味がある。やがて画像だけの検索を超えていくのだ。
「これは、CCのための重要な瞬間です、私たちはいつでも、皆がコモンズを見つけて利用する際に手助けをしたいと願って来ましたし、新しいものを創作した際のコネクションをつくる手助けをしたいとも思っているのです」Merkleyは発表でこのように述べている。
ベータ版の検索エンジンは、ccsearch.creativecommons.org から利用可能だ。
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(翻訳:Sako)