グーグルが「新しいニュース体験」 のコンテンツ提供に向け出版社にライセンス料支払いへ

Google(グーグル)は米国時間6月25日、現在取り組んでいる「新しいニュース体験」サービスを今年中に開始し、パブリッシャーにコンテンツのライセンス料を支払うと発表した。

Axiosがこのニュースを最初に報じ、グーグルのBrad Bender(ブラッド・ベンダー)氏がブログ記事で詳細を明らかにしたところによると、同プロジェクトはまずGoogle News and Discoverとしてローンチされ、「参加する出版社は、人々がより複雑なストーリーに深く入り込み、情報を得て、さまざまな問題や興味のある世界に触れることができる強化されたストーリーテリング体験を通じて、コンテンツの収益化を支援する」述べている。

大手インターネットプラットフォーム(特にグーグル)がどの程度パブリッシャーに報酬を支払うかは、しばしば議論の的となってきた。Facebook(フェイスブック)グーグルはともに、ジャーナリズムへの直接の資金提供と新製品、研究、パートナーシップを組み合わせた、大規模なニュースイニシアチブに資金を提供している。しかし、一部のパブリッシャーや規制当局はグーグルに対し、検索結果にニュースコンテンツの一部を表示することに対して料金を支払うよう求めている

「我々はこれまで高品質のコンテンツに資金を提供してきたが、今回のプログラムはこの種のジャーナリズムの創造を支援という点で重要な一歩だ」とベンダー氏は語る。「手始めにドイツ、オーストラリア、ブラジルの出版社とパートナーシップを結んでいる」。

ブログ記事ではドイツのSpiegel Group、オーストラリアのInQueenslandとInDaily、ブラジルのDiarios Associadosなどが、参加パブリッシャーとしてあげられている。どうやらグーグルは、有料コンテンツへの無料アクセスを提供するために出版社に支払うことを提供しているようだ。

「我々は常に、質の高いコンテンツに読者を引き付ける革新的な方法を模索している」と、Spiegel Groupでマネージングディレクターを務めるStefan Ottlitz(ステファン・オットリッツ)氏は声明で述べている。「グーグルとのこの興味深い新たなパートナーシップにより、名声高い編集者の声を反映し、当社のアウトリーチを広げ、信頼できるニュースを魅力的な方法でグーグル製品全体に提供する体験を提供できるようになる」。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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