ゲーム販売プラットフォームのSteamを運営するValveが、ビットコイン決済を取りやめました。理由は手数料など取引コストの高騰と価格変動が大きすぎることから。
ビットコインはこの秋頃から価格が乱高下しており、特に最近はバブルと言われるほど急上昇、12月7日朝の時点で1ビットコインあたり150万円を突破しています。とはいえ、2週間に一度と言われるマイニング難易度調整の影響やその他の要因によって急激な下落を起こすこともあり、最近では11月末に、1ビットコインあたり130万円前後から一気に100万円まで値を下げるなど、まるでジェットコースターのような値動きを繰り返しています。
Valveはビットコインの取引手数料の高騰(当初は0.2ドルだったのが最近でが20ドルに達した)や、「数日で25%もの価格下落」があったことを例にあげ、ビットコイン決済が確定するまでに価値が下がってしまった場合に支払い残が発生し、再度請求すればビットコインの取引手数料も余分にかかってしまうと説明しています。
Valveはビットコイン決済を再び導入する可能性については否定していません。ただそれにはビットコインの価格がある程度安定することが必要なのは間違いないところです。一方、他の仮想通貨(アルトコイン)での決済を導入するかについては言及がありません。
最近は日本でもビットコイン決済を始める小売店が増加しつつあります。しかし支払いにかかる経費や運用コスト、安定性が現実離れしてしまえば、ビットコイン決済を導入する意味が薄れてしまいます。
価格上昇に沸くビットコインですが、仮想”通貨”としての役割を担いきれなくなってしまえば、その価値もまた見直されるときが来るかもしれません。
Engadget 日本版からの転載。