投資家は中国における人材管理の自動化に賭けている。昨年、この分野のキープレイヤーの1社であるMokaが、Hillhouse Capitalが主導するシリーズBラウンドで約2700万ドル(約28億7800万円)を調達したことを報告した。先週同社はシリーズB+を1億元(1440万ドル、約15億3300万円)以上で完了し、Bラウンドの資金調達総額を3億元(4320万ドル、約46億円)に引き上げたことを発表した。
Mokaは今回調達した資金を、人材採用と製品開発、事業拡大に投下することを明らかにしたが、シリーズB+ラウンドの投資家の情報は開示しなかった。なお、米国カリフォルニア拠点のGGV CapitalはシリーズAラウンドに投資している。
中国の投資家は近年、コンシューマーテック市場での競争が激化する中、企業向け製品への注目度を高めている。Mokaは、求人情報の掲載から潜在的な候補者の発掘、既存スタッフの管理まで、人事管理者の日々の業務を支援するソフトウェアを開発している。例えば、従業員が履歴書を更新すると、Mokaは人事管理者にアラートを出す。
新たなラウンドが終了すると同時に、Mokaは共同創業者のLi Guoxing(リー・グオシン)氏を新たな最高経営責任者(CEO)に任命した。北京を拠点とする設立5年のスタートアップは、Facebookのベテラン社員だったリー氏と、これまでMokaのCEOを務めていたZhao Oulun(ジャオ・オウルン)氏によって設立された。ジャオ氏はサンフランシスコのカーシェアリングサービスであるTuroに勤務したあと、中国に帰国した。
新CEOのリー氏は「Mokaは業界平均の3分の2のコストでユーザーを獲得しており、SaaSの契約更新率は100%を超えている」と主張している。「ビジネスにおける競争の未来は、間違いなく人材の採用にかかっている。今後は採用が企業戦略になることは間違いない」と説明する。
6月の時点でMokaは、Xiaomi(シャオミ)、Didi(ディーディー)、Arm China、Shopee(ショッピー)、Alibaba(アリババ)といった技術大手からファーストフード大手のバーガーキングとマクドナルドまで、700社以上の有料クライアントを持つ。300人のスタッフで構成される同社のチームは、中国の5つの主要都市で活動している。
画像クレジット:The Moka team
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(翻訳:TechCrunch Japan)