「この社会におけるメンタルヘルスのサポートは不十分だ、特に職場では」
そう話すのはイギリスのメンタルヘルス領域のスタートアップUnmind(アンマインド)の共同創始者でCEOのニック・テイラー。彼は臨床心理士でもある。
2016年創業のUnmindが提供するのは職場向けメンタルヘルス改善プラットフォームの「Unmind」。従業員のメンタルヘルスを改善するためのツールやトレーニング、精神状態のアセスメントなどを提供する。Unmindのスマホアプリではストレス発散、睡眠改善、集中力アップのための特別なプログラムも用意されている。
「誰にだってメンタルヘルスがあり、健康な精神状態を保つためのサポートは労働者の活躍に不可欠」(テイラー)だが提供されるサポートの多くは問題が起きてから対応し、かつ、“好印象”とは言い難いため、従業員の理解を得ることは難しい。
一方で、Unmindは誰もがメンタルヘルスを改善そして悪化を予防するために使える“ポジティブ”なソリューションとなっている。テイラーいわく、“匿名”で利用できる同プラットフォームを提供することで、従業員たちは自らのメンタルヘルスを積極的に計測、管理、そして改善することが可能だ。
「従業員はいつでもどこでも、匿名で、Unmindを使うことができる」(テイラー)
Unmindは現在、Square Enix、John Lewis & Partners、Made.com、William Hill、Yorkshire Building Society、Thomsons Online Benefits 、そしてPentland Brandsなどをクライアントとして抱えている。
「我々はまだ若い会社だが、Unmindはすでに世界中で使われている」(テイラー)同氏いわく、同社は1000人以上の従業員を抱える企業にUnmindを提供することに重点をおいているという。
そんなUnmindはロンドンのFelix Capitalに加え、Thomsons Online Benefitsの創業者であるMichael WhitfieldとChris Bruceから合計で300万ポンドの資金調達を実施したと明かしていた。
同社は調達した資金を元に、プロダクトを改良し、コンテンツを増やしていくという。同社のより大きな目標は、メンタルヘルスに関し「深く理解し、教育され、尊重される」職場作りに貢献することだ。
(TechCrunch US版の記事を翻訳、編集しました)