スクーターメーカーのSuperpedestrianがローンチに向け22億円を調達

複数のスクーターオペレーターと協力して自己診断が可能な車両を開発しているスタートアップのSuperpedestrian(スーパーペデストリアン)は、Spark CapitalやGeneral Catalyst、Hanaco Ventures、Empire Angelsから2000万ドル(約22億円)の資金を調達した。これにより、Superpedestrianの調達総額は6400万ドル(約69億円)となった。Superpedestrianはまだ運営パートナーを発表していないが、複数の市場で来年1月にローンチする予定だ。

CEOのAssaf Biderman(アサフ・バイダーマン)氏がTechCrunchに語ったところによると、Superpedestrianは1日に5〜6回の乗車があった場合、充電なしで最大7日間使用できるという。しかし、同社の主要なプロダクトは車両インテリジェンスプラットフォームで、これは誤作動につながる可能性のある100以上の状況を検出し、優先順位をつけ、車両の損傷やライダーの負傷を防ぐために取るべき対応を決定するように設計されている。「車両は常に、安全性を自己診断する」とバイダーマン氏は語る。

これはSuperpedestrianのソフトウェアが、水の浸透、内部ワイヤーの切断、バッテリーセル温度の不均衡、ブレーキの問題などを継続的に監視していることを意味する。Superpedestrianのソフトウェアは、ジオフェンシングによって地域ごとに速度制限を実施することもできる。

Superpedestrianは、プラットフォームと車両をオペレーターにどの程度販売しているかを明らかにしていないが、価格は市場の ほかの製品と競争しうると語っている。バイダーマン氏によると、Superpedestrianは現在オペレーターに注力しているが、いずれは消費者に直接販売する計画だという。

共有マイクロモビリティサービスの立ち上げと運用はもはや目新しいものではないが、Superpedstrianはこの分野で新たな機会を利用しようとしている。そのチャンスとは、ソフトウェアだ。ビジネスとモビリティのアナリストであるHorace Dediu(ホレス・デディウ)氏が最近語ったところによると、これらのマイクロモビリティの車両はソフトウェアのハブになる可能性があるという。また実際のところ、GoogleやAppleのような大企業がこの分野に参入してくることを期待していると語った

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

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TechCrunch Japan

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