スタートアップのカスタマサービスを代行するInfluxが$25Kを調達, すでに売上好調

新進のスタートアップも、徐々にビジターが増えてきて、その数が日に日に大きくなるのがうれしい、という時期はあっという間に去り、その次はサポート地獄がやってくる。サポートがまごまごして問題に迅速正確に応じられないと、その新進スタートアップの評判は地に落ちる。でも少人数のファウンダたちだけでサービスを運営しているときには、迅速なCS(カスタマサポート)対応はなかなか難しい。

このことに目をつけたオーストラリアのInfluxは、最近、SitePoint.com99designsのファウンダMark HarbottleとLeni Mayoらから、25万ドルのシード資金を提供された。

InfluxのファウンダMikey De Wildtが志向しているのは、スタートアップなどのオンラインビジネスが成長の勢いを削がれることなく、高品質なCSを維持できることだ。同社の商圏は今のところオーストラリアのみだが、今回得られた資金によりグローバルな展開を図るつもりだ。

そもそも新進のスタートアップは、スタッフの人数はまだ少ないが、世の中の人びとにとって初物だからCSの殺到数は多い、というジレンマを抱える。そこでInfluxのサービスは、ピーク時も含め、どれだけ多くのCSの来信があっても、月額199ドルから始まる定額制でそれらに対応する。今の、オーストラリアの企業に対応するオーストラリア人のスタッフは、全員英語をしゃべり、テクノロジに関する知識経験もある。同社は、顧客が言ってきたバグやクレーム、新機能や機能改良のリクエストなどをまとめた週報を、顧客企業に提供している。

De Wildtによると、スタートアップがCSの問題に対応するためには、フリーの専門家を雇う方法もある。しかしその場合、得られる人材の質が保証されない。また提供できる報酬が低額になりがちなので、良い人材が来ない心配もある。フリーの人材を探すoDeskFreelancerなどのサイトはあるけど、短期業務が条件だったり、事前に製品や技術について教育訓練が必要なことが多い。

“うちは、これまでのCSのアウトソーシングの仕方を、ディスラプトしたいんだ。アウトソーシングは便利だけど、問題も多い、というこれまでの一般的な評価の、後半の“問題も多い”の部分を完全にゼロにしたい”、と彼は言っている。

Influxは今後、世界各地にその地域の言葉で対応できるCSスタッフを置きたい、と考えている。たとえばメキシコのシリコンバレーと呼ばれるモンタレーなども、その候補地の一つだ。

Influxが代行するCSサービスはメールによるものだが、これはスタートアップの成長に合わせてスケールできるし、今すでに売上も好調だ。今後については、ドキュメンテーションの代筆やライブのチャットによるCS業務など、機能の拡張も構想している。

画像: picjumbo

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


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TechCrunch Japan

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