スーパーチューズデーの結果を受け、投資家はコロナウィルスの苦痛からバイデン氏の勝利へシフト

米国大統領予備選挙であるスーパーチューズデーの結果は民主党をリベラルと穏健派に分断したが、投資家は昨夜の結果を企業と市場の勝利と受け取った。

新型コロナウィルス(COVID-19)の米国内蔓延に伴う悪いニュースが続く中、米国時間3月4日のジョー・バイデン氏がスーパーチューズデーの民主党候補争いで先頭に立った知らせに、主要株式市場は急騰した。

ダウ平均株価は1173.45ドル、4.5%と大きく上昇して2万7090.86ドルに、Nasdaq総合指数は334ポイント、3.85%高の9018.09ポイント、S&P 500種株価指数は126.75ポイント、4.22%高の3130.12ポイントとなった。

バイデン氏の穏健な立ち位置は、バーモント州選出の上院議員であるバーニー・サンダース氏が推進するリベラル色の強い政策とは対照的だ。サンダース氏の、どうやって気候変動と戦い、医療業界を再建するかという立場は、バイデン氏が副大統領としても今年の大統領選遊説でも推している漸進主義(インクリメンタリズム)とは大きく異なっている。

このところ主要株価指標には苦難の日々が続いているが、ここ数日間、コロナウィルスの経済への影響に対する投資家の恐怖心は、米国政府が決然とした行動を起こし始めたことで収まりつつあるように見える。

米国時間2月28日に底をついて以来、ダウは1681.50ドル上昇し、Nasdaqは748.35ポイント、S&P 500は265.20ポイントそれぞれ上昇した。本日のニュースが上昇要因のひとつだ。

テック界の巨人である、Alphabet(アルファベット)、Amazon(アマゾン)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Microsoft(マイクロソフト)の各社は、市場が跳ね上がったその日にそろって株価を上げた。医療保険会社と薬品会社は、バイデン氏の勝利と、新型コロナウィルスの検査、治療、およびワクチンの可能性を含めた開発に対して米国政府が支出する新たな予算の両方を追い風に、この日特に目立った勝ち組だった。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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