セレブとビデオチャットできるCameo、限定アートワークなどが手に入るNFTプロジェクト「Cameo Pass」発表

Lamborghini(ランボルギーニ)からTwitter(ツイッター)まで、誰もがWeb3の魅力的で冷たい水に足を踏み入れ、さまざまなレベルの成功を収めている。そして今回、Cameo(カメオ)もこのクラブに加わることになった。

有名人に動画を注文できるアプリとして知られるCameoは米国時間2月3日、NFT(非代替性トークン)をベースにした「Cameoのタレントとファン、そしてWeb3の熱烈な支持者」のためのコミュニティ「Cameo Pass(カメオ・パス)」を発表した。

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2月17日より、ファンは0.2ETH(記事翻訳時点では約7万円)でCameo Passをミント(作成)することができる。このパスの所有者は、限定リリースのアートワークの入手、特別な対面イベントやバーチャルイベントへの参加、そしてCameoの新機能への早期アクセスが可能になる。

このNFTのコレクションはOpenSea(オープンシー)上で展開され、Doodles(ドゥードゥルズ)コレクションのBurnt Toast(バーント・トースト)氏や、Letters(レターズ)コレクションのVinnie Hager(ヴィニー・ヘイガー)氏、そしてCameoを通じてパーソナライズされたアート作品を販売しているアーティストのLuke McGarry(ルーク・マクギャリー)氏によるアート作品が出展される。

Cameo Passの所有者は「有名人とのQ&A、挨拶、ビバリーヒルズのCameo House(カメオ・ハウス)でのローンチパーティーなどに特別にアクセスできる」と、Cameoはメールで述べている。しかし、Cameoに所属するどの有名人がこのプロジェクトに関わっているのかと、TechCrunchが質問したところ、同社は名前を明かさなかった。

「Web3の興隆は、セレブリティ、アスリート、クリエイターとの交流および収益化において、最も重要かつ有望なトレンドの1つとして注目されています。Cameoは、ファンとタレントのためのミッションを推進するために、Web3がどのように利用できるかを検討しています」と、同社はメールでコメントした。「私たちは、Cameoでファンとタレントの双方に価値を提供するための新しい方法を、これからも引き続きテストしていくつもりです。NFTの立ち上げで得た収益は、コミュニティの成長とエンゲージメント、そしてファンとタレントの交流に焦点を当てたさらなるWeb3プロジェクトの探求に再投資されます」。

会員制のNFTコレクションの中には、実際にはそれほど独占的ではないと批判を受けているものもある。また、企業評価額133億ドル(約1兆5000億円)と言われるマーケットプレイスのOpenSeaでさえ、盗難脆弱性攻撃の被害に遭う可能性がある。OpenSeaは最近、プラットフォーム上で無料で作成されたNFTの80%以上が詐欺やスパムであることも明らかにした。その結果を受け、OpenSeaはユーザーが無償でツールを使ってNFTを作成できる回数に制限を設けた。

「私たちはプラットフォームのセキュリティを真剣に考えており、OpenSeaのような信頼できるパートナーと協力して、私どものコミュニティを保護し、より広範なエコシステムでの盗難を防止できるようなポリシーを導入しています。当社のスマートコントラクトについては、社内および第三者監査人による徹底的なセキュリティ監査を実施しています。また、ユーザーの資産を保護し、安全に利用していただくための教育リソースを提供することも計画しています」と、CameoはTechCrunchに語っている。

YouTube(ユーチューブ)やPatreon(パトレオン)など、いくつかのクリエイター向けプラットフォームがNFTの導入を検討しているが、Cameoは着実にその計画を進めている。しかし、同社やその潜在的な消費者にとって、この有料のコミュニティは、ファンが本当に参加したいと思うものにならなければならない。とはいえ、Tom Felton(トム・フェルトン)からのメッセージビデオに699ドル(約8万円)も喜んで払う人がいるのなら、まだ存在していないコミュニティに550ドル(約6万3000円)くらい喜んで払うかもしれないが。

画像クレジット:Cameo Pass NFT

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

投稿者:

TechCrunch Japan

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