Tesla(テスラ)は4四半期連続で黒字となった。米国7月22日の株式市場クローズ後に発表した第2四半期決算によると、これまでで最長の黒字期間となる。
前四半期から売上高は伸びず、前年同期比では5%減だったにもかかわらず、事業経費の削減と当局からのクレジット収入(ゼロエミッション車規制制度で得られるもの)のおかげでTeslaは収益を確保した。同社はまた、Full Self Driving(FSD、完全自動運転)機能のリリースに関連する繰延られていた売上高4800万ドル(約51億円)を計上できた。
Teslaの第2四半期決算の最終損益は1億400万ドル(約111億円)、1株あたり0.50ドル(約53円)の黒字となった。参考までに、昨年同期は4億800万ドル(約435億円)の赤字、1株あたり2.31ドル(約246円)の損失を計上した。第2四半期の調整EBITDAは12億1000万ドル(約1290億円)で、前年同期の5億7200万ドル(約610億円)から増えた。
特定の支出を除いたTeslaの調整後純利益は4億5100万ドル(約480億円)で、1株あたりの価値は2.18ドル(約232円)だった。
ヤフーファイナンスによると、アナリストは売上高52億3000万ドル(約5580億円)、1株あたり11セント(約11円)の損失を予想していた。Tesla株は決算ニュースを受け、時間外取引で7%高の1698ドル(約18万円)をつけた。
Teslaの売上高は60億4000万ドル(約6445億円)で、前四半期の59億8500万ドル(約6390億円)を上回り、前年同期を5%、約3億ドル(約320億円)下回った。2019年第2四半期の売上高は63億ドル(約6720億円)だった。
Teslaは、売上高には車両販売や当局からのクレジット収入、エネルギー発電とストレージ事業の販売などが前期に比べて増えたことが貢献した、と述べた。しかし、そうした数字は車両平均販売価格やサービス価格の低下で相殺された。
車両販売台数は第1四半期から3%増加し9万891台となったものの、昨年同期に比べると5%少ないというのも記すに値するだろう。Teslaは原因として、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによるカリフォルニア州フリーモント工場の一時閉鎖などを指摘した。
自動車関連の粗利益率は昨年同期の18.9%から25.4%に改善した。同社は当局からのクレジット収入は自動車売上高に計上していて、これは粗利益に含まれる。
第2四半期のクレジット収入は4億2800万ドル(約457億円)だった。クレジット収入は昨年第1四半期後に落ち込み、今年再び増加するまで1億1100万〜1億3400万ドル(約118〜143億円)で推移していた。同社は第1四半期にクレジット3億5400万ドル(約378億円)を計上したが、これは2019年第1四半期から64%の増加だ。
同社の第2四半期のフリーキャッシュフローは4億1800万ドル(約446億円)だった。前四半期はキャッシュフローはマイナスだった。しかし2019年第2四半期の6億1400万ドル(約655億円)からは31%減となった。同社は以前、2020年にフリーキャッシュフローをプラスにすることを目標にしていた。第1四半期のフリーキャッシュフローは8億9500万ドル(約955億円)のマイナスで、目標を達成できていなかった。
画像クレジット: Tesla
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(翻訳:Mizoguchi)