サードパーティのアプリとそれらのデベロッパが、YouTubeのライブブロードキャスト機能をアプリ内で利用できるようになる。そのためにYouTubeが今日立ち上げたオープンソースのプロジェクトが”YouTube WatchMe for Android“だ。このプロジェクトはGitHubで入手できるが、一緒についているAndroid用の参考アプリはYouTube Live Streaming Eventを作るものだ。このアプリはユーザインタフェイスも紹介しており、たとえばユーザが自分のスマホからYouTubeへのブロードキャストを開始できるスタートボタンとか、イベントを終わらせるボタンなどがある。
ただしそれは、あくまでも参考アプリで、プロジェクトの本当の目的はデベロッパが自分のアプリにそんな能力を導入するためのツールキットを提供することだ。たとえばビデオを共有するアプリがそんなライブのブロードキャスト能力を持ってもよいし、もちろんニュースやイベントアプリが機能の一環として持ってもよい。
ユーザインタフェイスには、ライブストリーミングの開始/停止ボタンのほかに、ユーザがサムネイルをタップするとブロードキャストが始まる、とか、GoogleのソーシャルネットワークであるGoogle+でのブロードキャストができる”+1″ボタンなどもある。
このアプリは、YouTube Data API v3やYouTube Live Streaming API、Google Play Services、Plus APIなど、いろんなAPIを利用している。その詳細は、YouTube API Blog上の当プロジェクト発表記事に書かれている。デベロッパはGitHubのリポジトリにシンクし、それからGoogle Developer Consoleを使ってYouTube Data APIとGoogle+ APIを有効化、そしてAndroidのクライアントIDを作る。
なお、アプリの現状は‘実験段階’だそうだ。
もちろんYouTubeにはすでにライブストリーミング機能があり、イベントの主催団体などが利用できる。カスタムのエンコーダとコントロールを使ってもよいし、楽をしたければWebカメラとGoogle Hangoutのライブストリーミングを利用してもよい。今回のYouTube “WatchMe”プロジェクトはあくまでもモバイルのアプリデベロッパ用であり、ライブイベントのブロードキャストの開始、停止、視聴、共有などをAndroidアプリのインタフェイスから行う、というものだ。
今回サードパーティのデベロッパに提供されるこの技術は、前からOEMたちが使っていたものと同じだ。たとえばXperiaの“Live on YouTube”アプリや、HTCの“Re”なんかがそれだ。後者は手持ちカメラでビデオを撮影し、それをアプリのボタンひとつで即座にストリーミングする、というもの。だから今回のプロジェクトも、ビデオカメラやビデオレコーダーなど独自のビデオ機器とモバイルアプリを組み合わせたい、という制作意図にも対応する。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))