ニュージーランドの機械学習を利用した写真編集ソフトスタートアップ「Narrative」が約2.8億円調達

フリーランスの写真家にとっては、写真を撮影するのと同じぐらい、宣伝や写真の編集に時間がかかる。2017年に創業したニュージーランド・オークランドのNarrativeは、ウェブサイトビルダーやAIを活用してベストショットを選ぶNarrative Selectといったツールでプロの写真家を支援し、膨大な数のショットを扱う時間を削減する。

米国時間7月14日、NarrativeはFounders Fundが主導しIcehouse Venturesが参加したシードラウンドで258万ドル(約2億8000万円)を調達したことを発表した。

NarrativeのウェブサイトソフトウェアであるNarrative Publishはすでに数万人の写真家が使用しているという。今回調達した資金の一部はNarrative Selectのマーケティングに使用する予定だ。Narrative Selectはサブスクリプションとして提供され、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響から立ち直ろうとしている世界中の写真家に対してユーザーベースを広げていく。

Narrativeは、米国や英国から技術職の社員を採用し、ニュージーランドのオフィスで仕事をしてもらう計画も進めている。新型コロナウイルスの封じ込めに成功しているとして、ニュージーランド移住に対する関心は高まっている(The Guardian記事)。

Narrative Selectは機械学習を利用し、写っている人物に対して特に着目して写真に魅力があるかどうかのフラグを立てる。例えば被写体がブレていたり目をつぶったりしていれば、その写真には魅力がないとフラグが立てられる。同社によれば、通常30%の写真に魅力がないというフラグが立てられ、編集時間を短縮できるという。Narrative Selectはファッション、広告、ライフスタイルの写真にも利用できるように拡張される予定だ。

画像クレジット:scyther5 / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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