ネットワークインフラの購入調達をウェブで現代化したLightyear

今やあらゆるものがオンラインに置かれているが、ネットワークそのものの調達は頑なまでに昔ながらの対面や電話による交渉で行われている。ニューヨークのアーリーステージのスタートアップLightyearは2020年、これを変えようと、米国時間7月15日はRidge VenturesがリードするシリーズAのラウンドで1310万ドル(約14億4000万円)を調達したことを発表した。

ラウンドに参加したのは、Zigg Capitalと多くの個人投資家だ。同社は2020年10月に370万ドル(約4億1000万円)のシードラウンドを経ており、総調達額は1680万ドル(約18億5000万円)になる。

CEOで共同創業者のDennis Thankachan(デニス・サンカチャン)氏によると、同社はネットワークのリソースの新しい調達方法を提供することによって新たな顧客を獲得している。それは、従来の対人交渉に比べてずっと優れた方法だ、という。

「Lightyearを立ち上げたのは2020年ですが、それは遠距離通信のインフラストラクチャをウェブで買うという、新しいやり方のための初めてのツールです。エンタープライズが長年やってきたことを変えるのは困難なことです。通信事業のこれまでの現状は透明性がゼロで、ウェブでやることなど何1つなく、大企業には交渉のレバレッジがあるはずなのに、大型ベンダーに任せきりにしていました。そんな調達体験は極めて貧しいものであり、だから多くのエンタープライズが、私たちが市場に提供したものを見て歓喜しました」とサンカチャン氏はいう。

Lightyearはオンラインのマーケットプレイスを作って、企業とベンダーが価格などをめぐって対話できるようにした。そこでは、両者が商談締結のために必要なあらゆる情報を得られるようにする。あらゆる決定が、情報に基づく決定になる。同社は2020年10月以来、プロダクトの改良に多くの時間を投じ、基本的な要求を構成したり、見積もりを得られるようにして、Lightyearが購入意思決定の支援をしている。

そして今では、サンカチャン氏によると、そのソリューションは非常に多くのサービスを構成し、サービスの導入管理を助け、導入における遅延とエラーの量を減らすなど、各サービスの全ライフサイクルをカバーする。しかも同社はネットワークの在庫調査と管理を助けて、全サービスグループのリニューアルを自動化する。

それによって同社は、この前のラウンドからわずか9カ月で4倍に成長し、関係するベンダーの数は10月の400社から500台の半ばまで増えている。また、社員数が倍増して約20名になった。

サンカチャン氏によると、自分が有色人種なのでダイバーシティとインクルージョンには特に気を使う。「私も白人ではないため、過去に別の仕事では差別がありました。無視されたり差別されることの感覚は自分もよく知っています。だから多くの人びとに機会を平等に提供することによって、これまでこういう問題に無頓着だった通信業界にも新しい文化を築きたい」と彼はいう。

ラウンドをリードしたRidge VenturesのパートナーであるYousuf Khan(ユースフ・カーン)氏がLightyearの取締役会に加わる。以前CIOだった彼は、Lightyearのやり方には訴求力があると語る。

そのカーン氏は「CIOとしてグローバルなテクノロジー企業を指揮してきた者から見て、ビジネスのインフラストラクチャの購買のあり方を変えようとしているLightyearのやり方は、とても新鮮なものに映ります。私がCIOだったとき、Lightyearがあればよかった」と語る。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Lightyear資金調達

画像クレジット:AerialPerspective Images/Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)

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TechCrunch Japan

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