ハッカー集団アノニマスのハクティビスト、ジェレミー・ハモンドに最大10年の禁固刑

ハッカー集団Anonymousのハクティビスト(政治的ハッカー)、Jeremy Hammondは、セキュリティー会社、Stratforのメール数百万通をリークした罪で、最大10年の禁固刑に処せられた。Hammondはこの厳しい裁定を、見せしめ目的の「復讐的で悪意ある行動」だと主張している。

2012年、数百万通のメールがStrategic ForecastingからWikileaksに渡った。そこには、複数の政府高官、利益目的の軍事請負企業、および諜報機関らの秘密の関係が多数暴露されていた。さらには、チェコ共和国による対ロシア防衛のためのF-16ジェット戦闘機購入の意志や、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相による、オバマ大統領に関する疑念を含め、外交政策戦略についても書かれていた(注:上記のF-16関連記事は音声付ビデオが自動再生される)。

同裁定は、ハッキング犯罪の刑罰を定めるコンピューター不正行為防止法の改訂要求に火をつけた。去る1月、Zoe Lofgren下院議員は、ハッカー犯罪に対する厳罰を受けた後自殺したAaron Swartzに因み「アーロン法」と呼ばれる改訂法案を提出した

27歳のHammondは、FBIの囮捜査によって、自身の処罰後当局に協力していた友人ハッカー、Sabuを通じて間接的に罠にかけられたと主張している。

「Stratforをハッキングしたことで私を罪に問う一方で、私はFBIの情報提供者から外国人ターゲットを狙うよう助言されていたのだから何とも奇妙なことだ。彼らはウェブサイトのセキュリティーを保護することをどこまで真剣に考えているのだろうか」とHammondはThe Guardianに語った。

コンピューター不正行為防止法の改訂に関していくつかの要望があるが、議会が医療制度と移民問題を解決できない今、われわれは待つしかなさそうだ。

[写真提供:Jim Newberry

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。