安価かつ日本からの距離も近いということで、英語レッスンのためにフィリピン・セブへ留学するという話はよく聞くようになった。フィリピンにおける日本人留学生の数は2010年時点で4000人だったが、この5年で8倍に増加しているという。だが一方で課題になるのはトラブル。ウェブサイトでうたう制度や設備も、いざ現場に行ってみると十分に整っていなかったりすることもあるそうだ。
フィリピン留学の口コミサイト「School With」を運営するスクールウィズ代表取締役の太田英基氏も、フィリピン留学中にそんなトラブルに見舞われた1人。創業に関わったスタートアップを離れ、トラブルがきっかけとなり、「信頼できる口コミの集まる場を作りたい」という思いから2013年に会社を設立。School Withを立ち上げた。
これまで集まった口コミは140校、1700件以上。語学学校の基本情報から金額、英語使用ポリシーなどが掲載され、学校ごとにユーザーの実名による口コミが投稿されており、月間4万人の留学希望者がアクセスしているという。同サイトを通じて留学の契約が成立することで手数料を得るビジネスモデルで、売上高は非公開ながらも「成長中」(太田氏)だという。同社経由での申し込みでは、学校倒産時の補償や、カード決済による留学費用の分割支払いといった機能を提供している。
そんなスクールウィズが12月22日にリニューアルを実施。フィリピンに加えて米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、マルタの7カ国の語学学校の情報の掲載をスタートした。
今回のリニューアルにより、School Withに掲載される学校数は合計1014校になった。太田氏は「独自アンケートを実施したところ、フィリピン留学の認知度は大学生で3割程度とまだまだ低い。海外の様々な地域の情報を集めた場所を提供することで、よりフラットに語学留学について考えられると思う」と語る。最近ではフィリピンで基礎的な英語を学び、その後欧米でより上のクラスの英語を学ぶ「2カ国留学」の需要も徐々に高まっているそうで、今後もこういったユーザーのニーズにあわせた機能強化を進めるとしている。