フェイスブックがトランプ前大統領の利用を2年間禁止に、有名人の利用禁止措置ルールも変更

Donald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領に対するFacebook(フェイスブック)の利用禁止措置に関し、時間は刻々と過ぎている。以前は無期限禁止の措置だったが、現在2年となり、これは新たに発表された有名人の利用禁止に関するルールで最長の罰則期間だ。しかし時間がくれば、同社は禁止措置を再評価して、措置を終了するのか、延長するのか、あるいは無期限に一定期間の措置にするのかを決める。

2021年1月のトランプ氏に対する利用禁止措置はさまざまなグループで物議を醸したが、Facebookの監督委員会が結論を検討した際に直面した問題は、無期限禁止をサポートする基準がFacebookの規則になかったことだった。トランプ氏を永久追放するか、利用禁止に期間を設けるかだ、と同委員会は述べた

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実際にはFacebookはどちらも選択しなかった。渉外担当副社長のNick Clegg(ニック・クレッグ)氏が書いているように、禁止措置を延長するというオプションはすべてFacebookの特権であり、2年の禁止はおおむね装飾的だった。

禁止措置期間の終わりに、公共の安全へのリスクが減少したかどうかを専門家に評価してもらいます。暴力事例、平和的な集会の制限、市民の不安のマーカーなど、外部要因を評価します。もし公共の安全への深刻なリスクがまだあるとの結論に至れば禁止措置を一定期間伸ばし、そのリスクが減少するまで再評価を続けます。

使用禁止措置が最終的に解除されれば、トランプ氏が将来さらに違反をした場合に発動される迅速な制裁拡大があり、最悪の場合トランプ氏のページとアカウントは永久削除となります。

監督委員会の提言を満たしているようではあるが、実のところ、トランプ氏の立場は以前より不安定なものではない。Facebookがいつでも決められる、取り消されたり、延長されたりする禁止措置はもちろん「期限が決まっていない」ものだ。

声明の中で、トランプ氏はこの判決を「侮辱」と呼んだ。

とはいえ、ここでのFacebookの決定はトランプ氏のケースを超えたものだ。監督委委員会はトランプ氏のようなケースでどのように対応すべきかを決める規則が必要だと提言し、基準のようなものを設けた。

画像クレジット:Facebook

かなり特異な「執行プロトコル」はFacebookがいう「真剣にとらえています」を見える化したものだ。有名な人物が体系的に適切な長さの禁止措置を受けるようにする量刑ガイドラインのようなものである印象を与える一方で、プロセスのあらゆる側面が勝手にFacebookによって決められる。

どのような状況がこうした「罰則の強化」の使用を正当化できるのか。どのような種の違反が禁止措置の対象となるのか。違反の重大さをどのように決めるのか。禁止措置の長さは誰が決めるのか。禁止措置期間が終わったときにもし「まだ公共の安全に深刻なリスクがある」場合は禁止措置を延長できるのか。有名な人物が一時停止後に直面する「迅速な制裁拡大」とは何なのか。決定に関する時間制限はあるのか。制裁は大っぴらに熟考されるのか。

こうした質問やその他にもまだたくさんある疑問についてFacebookが矛盾したり自分勝手に決めたり、あるいは誤った判断を下したりすると想定しなければならないということではなく、最も機能して欲しい危機のときにFacebookのモデレーションプロセスの中身に何ら新しい要素が加わらず、開示もされないということだ。

新しい正式な罰の配分表と、透明にすると幾度も繰り返された約束にもかかわらず、Facebookが提案するものに含まれているすべてのものはトランプ氏の禁止につながった決定のように、曖昧で自由裁量のもののようだ。

「当社が適用する、あるいは適用しないことを選択するペナルティは議論を呼ぶことを理解しています」とクレッグ氏は書いている。その通りだ。一部の人は決定を歓迎する一方で、別の人は怒っているが、罰則につながるプロセスを明瞭で、忠実に守られるものにしたいという思いは一致している。本日の規則変更はトランプ氏や他の人のケースにおいてもそうではないようだ。

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カテゴリー:ネットサービス
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画像クレジット:MANDEL NGAN / JOSH EDELSON/AFP / Getty Images (Image has been modified)

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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