フォード製新型SUVのエスケープPHEVはトヨタRAV4 Primeを迎え撃つ

SUVでは初となるFord(フォード)製プラグインハイブリッド(PHEV)仕様の2020年型Escape(エスケープ)は、EPA推定航続距離37マイル(60km)、ガソリン等価換算燃費100MPGe(42.5km/L)と、トヨタの新型RAV4 Primeと対抗する性能を見せている。

Toyota RAV4 Primeは推定航続距離42マイル(68km)、94MPGe(40km/L)だ。トヨタは2019年11月のロサンゼルスオートショーで同モデル初のプラグインハイブリッド車を発表した。米国ではこの夏にディーラーに登場する。

EscapeはRAV4 Primeを価格面でリードしている。RAV4 Primeの価格が3万9220ドル(約424万円)なのに対して、Escapeの基本価格は3万4285ドル(約371万円)とフォードはいう。しかし、トヨタのプラグインハイブリッドは302馬力、0~60mph加速5.7秒と、Escape PHEVの209馬力を性能で上回っている。実際、RAV4 Primeはトヨタのラインアップ中で最も強力な4ドア車だ。

EscapeのEVのみの航続距離37マイルという数字は、フォードのハイブリッド技術の進歩を表している。これより小型のFord Fusion Energiプラグインは、Escapeより11マイル少ない。

「初代のEscapeは世界初のハイブリッドSUVであり、新開発のEscapeプラグインハイブリッドは、テクノロジーと効率で当社がどこまで達成しているのかを示すものだ」とフォードの製品開発・調達最高責任者であるHau Thai-Tang(ハウ・タイタン)氏は声明で語っている。

Escape PHEVは、フォードの115億ドル電動化計画の一環だ。Escape PHEVは、2.5Lサイクルハイブリッドエンジンと、14.4kW/hリチウムイオンバッテリーを搭載する第4世代ハイブリッド推進システムを採用している。

Escape PHEVには4つのモードあって、ドライバーは電動パワーをどう使いたいかによって選ぶことができる。どれがいいか考えたくない人はAuto EVモードにすれば、ガソリンと電気のどちらで走るかを車が決めてくれる。EV Nowモードでは電力のみになる。EV Laterモードは全面ガソリン走行に切り替えて、後のためにEV走行距離を残す。そして新設のEV Chargeモードは走行中バッテリー充電を続けて後のためにEV距離を残す。

プラグインハイブリッド車なのでAC充電ポートがついている。ドライバーは110Vのレベル1チャージャーで10~11時間かけて充電するか、推定3.5時間で充電できる240Vのレベル2チャージャーを使える。そのほか、アダプティブクルーズコントロールや車線中央維持、衝突回避操舵支援、音声操作ナビゲーションシステムなどの先進運転支援システムも標準搭載している。

プラグインハイブリッドは、EscapeトリムレベルのS、SE Sport以外のモデルで提供するとフォードは説明する。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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