サイバーエージェントの内定者チームで制作した写真共有アプリ「my365」がきっかけになって、新卒で同社の子会社を立ち上げることになったシロク。同社は現在グロースハック向けツールを複数提供しているが、その中でも主力サービスになっているスマートフォンプッシュ通知配信・解析サービスの「Growth Push」を海外向けに提供する。
Growth Pushは、iOS、Androidのスマートフォン端末に対して、プッシュ通知を送ることができるアプリ開発者向けのプッシュ通知配信・解析サービスだ。適切なタイミングでプッシュ通知を行うことで、ユーザーのサービス継続率や再帰率を高める。クローズドベータの段階でも、プッシュ通知の最適化によって翌日継続率(アプリを2日継続して起動する割合)が10%増加、1週間後の継続率でも5%増加に繋がったそうだ。
プッシュの自動配信のほか、配信対象を限定したセグメント配信、A/Bテストによる配信の効果測定などが可能で、プッシュ通知に対するユーザーの動向を解析して、プッシュの最適化を図ることができる。サービスは2013年7月にローンチしたが、これまで1700アプリ、累計5000万デバイスにプッシュ通知を行った実績があるという。プッシュ通知を提供する競合サービスは他にもあるが、「規模としては我々が一番多いのではないか」(シロク代表取締役の飯塚勇太氏)
シロクでは同日より、欧米向けにインターフェースをカスタマイズした英語版「Growth Push」を展開する。米国をメインターゲットに、2015年9月末までに配信数5億デバイスを目指すとしている。また、海外版の提供に合わせて、これまでトライアルとして5万リクエストまで無料にしていたが、これを100万リクエストまでに大幅拡大している。「例え個人であっても、5万リクエストだとすぐに超えてしまい、有料になってしまっていた。今は法人ユーザーが多いので、個人の開発者にももっと使って欲しい」(飯塚氏)。来月には、グロースハック向けサービスの共通基盤も公開する予定だという。